[32]お金回収夫|育児休暇中はスキルアップと家計の見直し。会社復帰した元夫の場違いな発言にざわめく会議室

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前回のお話

イケメンで優しくて、いつも自分の事を想ってくれるオサムさんからのロマンティックなプロポーズを受けて結婚したマホさん。ところが夫婦になるなり「今までマホに投資したお金を回収する」と言ってオサムさんが取り出したのは、結婚するまでにオサムさんが支払ってくれた食事代やプレゼントの日付と金額が細かく書き記されている投資ノート。マホさんはオサムさんが家事をしない代わりに家計に入れてくれる生活費20万円を超えた分にプラスして投資ノートから少しずつ返金していかなければならない勝手なルールを強いられたのです。価値観が合わないかもと不安になったマホさんが子どもをつくることを躊躇していたにもかかわらず、避妊具に穴を空けるというだまし討ちのような方法でマホさんは妊娠しました。子どもは「得だから」3人、家事育児はマホさんの仕事だから一切しないけれど「得だから」育児休暇を取って自由を満喫するなど自分勝手すぎる生活を送るオサムさんに耐えられず、なんとかしなければと思っていた時に、オサムさんの方から「保育料を節約するため」との理由で離婚しようと言い出すチャンスが到来しました。オサムさんは法律上は離婚でも気持ちは夫婦だと思っています。けれどマホさんはうまく離婚ができて内心は喜んでいました。ただ、ケチなオサムさんがなぜか明らかにお金に困っている様子で、マホさんのカバンや服を売ってお金に換えていることを不審に思っていました。

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育休中なのに育児、家事をしていなかったことが会社で明らかに

家事育児をマホさんに任せきりで自由時間を満喫し、推し活に散財した挙句にしつこすぎて出禁になり、離婚し、お金が無いオサムさんは、育児休暇を終えて会社に復帰しました。

会社では、これから育休を取得する予定の男性社員と、育休を終えた男性社員を集めてミーティングが開かれました。

後輩社員から、育休中に気をつける事を尋ねられ、「まずは当事者意識を持つこと、自分は妻のお手伝いをするという意識ではなく、自分が子育てをするという意識を持っていました。」と的確にアドバイスする他の育休取得社員のやりとりがある中、オサムさんはお腹が空いたとボンヤリするだけでした。

他にも「僕は妻と子育てに対する考え方を事前に共有して自分から動くことを心掛けました。」と発言した社員に対して「なるほど」「すばらしい」などという声が聞こえてきました。そしていよいよオサムさんの番になると、「僕は自分のスキルアップの時間も取ることができ充実していました。」とキリッとした顔で発言しました。

ミーティングのテーマとズレたオサムさんの回答に「育児は?」と会議室はザワつきますが、オサムさんは全く気付かずドヤ顔です。「なるほど・・・他には?」と言った上司にも「夫婦の時間が取れたので家計の見直しなど妻に指導でき、15%ほど支出を抑えられました!」と自信たっぷりに答えました。 

何を言っているのか分からない、といった様子の上司が「えっ・・・と、育児や家事など何か行いましたか?」と誘導しても、「それはもちろん!妻が家事を行っている時は息子を見ていました!」とドヤ顔で答えました。

オサムさんの発言は確かに実際の行動に近いですが、育児休暇を取得してまでやるべきことではないですよね。オサムさんは自分の発言にザワつかれている理由が分かっていない様子ですね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。

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