[1]市松人形がますます見てる|夏祭りの夜「いちまちゃんにあげるりんご飴あるよ!」娘は人形にお土産を用意

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前回のお話

園田家には代々伝わり床の間に飾られている市松人形があります。園田家の人々はこの市松人形を「いちまさん」と呼び、とても大切にしていました。現在は母からこの市松人形を受け継いでいるマキさんは、これまで体験してきたことからいちまさんには不思議な力があるのかもしれないと感じていました。マキさんが小さな頃から助けてもらったり、その後も、娘ユカちゃんが産まれた時、大きくなって友達が遊びに来た時など、いつもそばにいてくれたいちまさんのことを大切にしていました。

「いちまさんにもりんご飴かなんか買ってくるんじゃないかな」母の予感的中

夏祭りの日のこと。
「ママ!行ってきまーす」とユカが言い、お友達のスズカちゃんとエリコちゃんと、夫が付き添って出かけることになりました。

「気を付けてね。いってらっしゃーい」とソウスケを抱っこしながら見送りました。
祖父母は祭りの手伝いに行ってしまったし、子どもたちは夫に任せて、私とソウスケで留守番することになりました。

そして、「いちまさん、今年は私もお留守番だよ。後でユカが、いちまさんにもりんご飴なんか買ってくるんじゃないかな」といちまさんに話しかけると、ソウスケも近くで何やら話している様子。すると、夫から電話がかかってきました。

「涼しくなってきたし、盆踊り始まるから、二人ともちょっと見においでよ」そう言われて、「そうね・・せっかくだし少し顔出そうかな」と夫に言った後、「ね、ソウスケ、お姉ちゃんの盆踊り見に行こっか」ソウスケにたずねると、「ン」と手をあげて答えました。

そして夏祭りの場所へ行くと、「あ、ママだ!みてー!!」そう言って、キツネのお面を見せ、「あら可愛いキツネさん。もう屋台で何か食べたの?」と聞くと、

「うん!焼きそばとか、かき氷食べた!いちまちゃんにあげるりんご飴もあるよー!」とドンっと差し出すユカを見て、「やっぱり・・ユカはいちまさんにお土産用意すると思った・・」と思わず笑顔になりました。

ある夏祭りのときのこと。友達と3人で出かけるユカちゃんをマサルさんに付き添ってもらうことにしたマキさん。ソウスケくんと一緒に留守番することにして、いちまさんにもご挨拶していると、「盆踊りを見においでよ」とマサルさんに言われ、出かけると、走って駆け寄るユカちゃんの姿が。マキさんの思った通り、ユカちゃんは、いちまさんにもちゃんとお土産のりんご飴を買っていました。
小さな頃からいちまさんの近くで育って来たユカちゃん、いちまさんは、もう家族も同然ですよね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:左近寺しゅうり
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