[6]娘を捨てた私|授業参観にさえ参加させてもらえない。母親としての立場も役割もすべて義母に奪われる

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前回のお話

ミサキさんは、娘のリコちゃんが自分よりも義母に懐いていることに悩みを抱えていました。ミサキさんが挨拶しても不機嫌な顔を見せるだけですが、義母には明るい笑顔で挨拶をします。実は、リコちゃんがミサキさんを嫌うようになった裏には、義母の策略がありました。義母はリコちゃんをミサキさんから遠ざけ、母親と過ごす時間を意図的に減らして、自分にだけ好意が向くように誘導していたのです。その結果、一番近くにいる義母の言葉を信じるようになってしまいました。そしてリナちゃんが小学生になる頃には、ミサキさんへの不満や文句はますます激しくなります。「今日は冷えるから上着を着て行って」と声をかければ「ママって本当に鬱陶しい」とにらまれ、また夕食が野菜ばかりの献立だと「どうして私の嫌いなものばかり作るの?」と強い口調で責め立てられます。義母とリコちゃんの2人から毎日ひどい暴言を浴びせられるミサキさん。メンタルが徐々に削れていくのをひしひしと感じていました。

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「おばあちゃんの方がいい!」娘に拒絶され、ショックのあまり声も出ない

リコが小学生になる頃には、私への不満や文句はますます激しくなっていきました。義母が私を責める姿を間近で見て育ってきたせいか、気付けば口調や態度まで義母そっくり。強く叱れば状況は変わったのかもしれませんが、リコにこれ以上嫌われるのが怖かった私には、どうすることもできませんでした。

今日はリコの授業参観日。学校に行く準備をしていると、義母が「あなた、まさかその格好で授業参観に行くつもりなの?」と怪訝な顔で聞いてきました。綺麗めな服を選んだつもりだったけど、この格好じゃダメだったのかな・・・私は俯きながら「はい」と応えました。

義母は私を見下しながら、「リコちゃんが言っていたのよ、お友達にあなたを見られるのが恥ずかしいって・・・だから今日は私が行きますから」と言いました。その言葉に私はショックを受け、言葉を失います。親の特権である授業参観にさえ参加させてもらえないのかと、胸が締めつけられました。

私はリコに、「授業参観、ママが行かない方がいい?」と尋ねました。するとリコは、「うん恥ずかしい、だってママおしゃれしないじゃん、お化粧もしないし」と迷いなく応えます。「遠くから見ているだけでもダメかな?」少しでもリコが学校で頑張っている姿を見たい、そんな思いを込めて私はそう伝えました。

それでもリコは、どうしても私に来てほしくないようで「おしゃれをしているおばあちゃんのほうがいいの!ママは来ないで」と、きっぱり言い切りました。その言葉を聞いた義母は得意げな表情を浮かべ、「そうよね、おばあちゃんが行ってあげるから」と言いました。リコは嬉しそうに「うん、待ってるね」と笑顔で答えます。

母親としての立場も役割も、すべて奪われてしまった私。それでも、すぐにこの家を出て行かなかったのには理由がありました。預金通帳を見つめながら、その時が来るのを静かに待つ日々。この家を出れば、また普通の家族としてやり直せるはず・・・この頃の私はそう信じていたのです。

授業参観にさえ行かせてもらえないミサキさん。親として娘の成長を見守れない苦しさは、胸が締めつけられるものがあります。それでもミサキさんは、義母から離れる日を見据え、預金をコツコツと積み重ねていました。リコちゃんとの関係が取り返しのつかないものになる前に、家族だけで新しい生活を整えることが、最善の選択だと思います。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
男の子ママ。面白かったり可愛かったなぁと思った子どもの様子をノリと勢いで描いています。

最新のコメント
  • MKⅡ より

    義母に来られるより、お母さんに来てほしい。
    大人になった時、後悔しても知らないよ。

  • 義母A より

    今の状態のまま自分と夫と娘だけで家を出ても、夫と洗脳されている娘は何も変わらないよ。
    妻一人で家を出て、食事の準備その他目立たない事を全てをやってあげていた有難みを分からせるべき。
    それで娘だけでも泣いて謝ってきて初めて家族の再構築が出来る。
    娘が祖母だけで良いと言うなら、タイトル通り娘や夫を見捨てる。
    それにしてもよく何年も義母ばかりか娘にまでコケにされて生活してるね。
    私は無理だわ。

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