どうして母を信じてあげなかったんだろう

お母さんが私を捨てて出て行ったというのは、おばあちゃんとパパの嘘でした。それを問い詰めると、おばあちゃんは開き直り、パパは言葉に詰まっていました。
「私はずっとお母さんに捨てられたと思って生きてきたの。おばあちゃんとパパの言うことを信じて」お母さんの気持ちを思うと胸が締め付けられました。でも、おばあちゃんは「そんな昔の事・・今さら何を言っているの?」と呆れたように言いました。

「どうしてパパはお母さんの味方になってあげなかったの!?」と責めると、パパは気まずそうに視線を逸らし何も答えません。「どうして私はお母さんの言う事を信じてあげなかったんだろう」激しい後悔の念が押し寄せます。

「私・・母親になる自信がないよ。ちゃんとこの子を幸せにしてあげる自信がない・・。おばあちゃんもパパの事も信じられない」私がそう呟くと、二人は気まずそうに立ち尽くします。

私は「しばらく2人には会いたくない・・」と言って部屋を出ました。自分の部屋に行った私は、しばらく考えて電話をかけました。

呼び出し音がしばらく鳴った後、「もしもし」と優しそうな女性の声がしました。その声を聞いた私は自然と涙が溢れ「お母さん・・?」と問いかけました。少しの沈黙の後、「リコ・・本当にリコなの・・?」とお母さんの涙ぐむ声が聞こえました。
勇気を出してお母さんに電話をかけたリコさん。驚きながらも嬉しそうなお母さんは、わずかな望みをかけてずっとずっとリコさんからの連絡を待っていたのでしょうね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
男の子ママ。面白かったり可愛かったなぁと思った子どもの様子をノリと勢いで描いています。
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