前回の話
遠足に行きたくないというトールくんの気持ちを聞いた先生は、すんなり受け入れてくれて行かない場合の選択肢を教えてくれました。そして、「外に出るのが嫌い」「遠足なんて学校にいるより勉強じゃないから」と言ったトールくんの気持ちを受け止めた上で「遠足はみんなとの集団行動を学ぶ大切なお勉強の場です。意味はちゃんとあるんですよ」と優しく伝えてくれました。
[5]発達凸凹支援級男子 ぼくは遠足に行きたくない
「予定通り遠足に行くか、行かずに教頭先生と過ごすか、お迎えに来てもらっておうちに帰るか、どうしますか?」
先生は、3つの選択肢を示して息子に聞いてくれました。
「・・・・」
息子はしばらく考えて・・・
「三個目の・・・」
「うん」
「・・・家に帰って、漢字とか算数をやります」
息子は、遠足へは行かず家に帰ることを選びました。
「わかりました。じゃあそうしましょう」
先生は息子の選択をにっこり笑って尊重してくれました。
「じゃあお母さん、すみませんがお迎えよろしくお願いします」
「わかりました」
「トールくん、今日は先に家に帰るけど、その時間は本当は学校の時間だということ、それは覚えておいてくださいね」
「・・・はい」
息子の選択を尊重したうえで、大切なことはしっかり伝えてくれた先生。
そして、
「嫌だったのによくがんばってここまで来ましたね」
「はい」
先生は最後にそう言って、息子の頭をぽんぽん撫でて頑張りを褒めてくれました。
嬉しそうな息子を見て、私も嬉しくて胸がじーんと熱くなりました。
続きます
メイ
発達凸凹の兄妹を育てる母です。
子どもたちのおもしろい日常や、体験をもとにした漫画を描いています。
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トールくんの選択を尊重し、大切なことはしっかり伝え、頑張りを認めてくれる先生・・・親としては胸がいっぱいになりますね。
[ママ広場編集部]