[2]元カノの隣にいるのは僕だったのに|同棲中の彼女と結婚に1歩進むはずの彼はデートの約束で上の空

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前回のお話

元カノのマイさんの姿を偶然見かけたヒロトさん。幸せそうにご主人と娘さんと手を繋いで歩いているマイさんを見つめるヒロトさんの表情は、どこか物悲しく(もしかしたらあそこに立っていたのは僕だったかもしれない)と思うのでした。そしてマイさんと同棲していた頃の思い出がよみがえってきたのです。同棲して3年が経つ頃、28歳になるマイさんは、結婚したがっていましたが当時のヒロトさんはまだ遊びたくて、何度も結婚や将来のことを話すマイさんにいつも煮え切らない態度で返していました。そんな時、ヒロトさんにある女性から『2人ででかけませんか』と誘うメッセージが届き、ヒロトさんは嬉しそうです。

約束の日に彼氏はおしゃれして出かけて行った

マイは結婚、結婚って迫るけど、僕はまだそんな気持ちに離れないんだよな。まだ遊びたいっていうか・・・そんなことを思っていたら、この前会った気になる子から『2人で会いませんか』とメッセージが。もちろん『うん。大丈夫。来週ドライブとかは?』と即レスすると、『わっ!うれしい。行きたいです~』と返ってきた。やっぱり年下ってかわいいな~。僕は浮かれていました。

メッセージをくれたアユミとメッセージのやり取りをしていると、マイが「ねぇ、今度ブライダルフェアとか行ってみない?」と言っていましたが、僕がアユミとのやり取りに夢中で適当に「ん~。それもいいね」とあいまいに答えると、「じゃ、予約してもいい?」とマイ。それにも僕は「ん~。じゃ。お願い」と、スマホから目を離さずこたえました。

マイはすぐに予約を取って、「忘れないでよ?」と言っていましたが、正直僕はこの時、上の空。いつものように「ん?わかった~」と適当な返事を繰り返していたのです。それよりもアユミとのやり取りに夢中でした。

ブライダルフェア当日。僕はいそいそとアユミと出かける準備をしていました。いつもより少し丁寧に髪を整えたりして。そんな僕の様子を見ていたマイは、嬉しそうに微笑んでいました。当時の僕は全く気に留めていなかったけど。

身支度を整えた僕が「じゃ、出かけてくるわ」と言うと、なぜかおしゃれしたマイが唖然として僕のことを見ていました。「え?なに?何かあった?」慌てて聞いてもマイは黙ったまま。この時の僕は、本当に何が何だかわからなくて、でもアユミと会う約束をしていたので時間を取られたくも無くて、慌てていました。

いつも気のない返事のヒロトさんでしたが、ブライダルフェア当日になったらいそいそと嬉しそうに髪を整えたりおしゃれしている様子を見た時は、マイさんはとても嬉しかったでしょうね。それなのに、よりによって結婚式へようやく第一歩踏み出したと思われた日にヒロトさんが別の女性と会う約束をしているなんて悲しすぎます。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:コハダさんさん
LGBTQ当事者、1児の母。
里帰り育児漫画やLGBTQを絡めた創作漫画を描いてます。

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