前回の話
みのりさんが「お袋の味」を完璧に再現し、充さんは「さすがみのり!同じ味で育ってきたもんな~!」と大喜びです。みのりさんは、コツを優奈さんにしっかり伝えておいたというので「これで俺から料理上手の認定をもらえるな~!」と充さんは言いますが、意味深な笑顔で「がんばるね」と優奈さんはこたえるのでした。
自称グルメの勘違い[9]いつもの味の方が良くない?
お袋の味をみのりさんから教えてもらえたことを嬉しそうに電話で義母に報告する充さんが「優奈も腕を上げたよ~」と笑って言っているのを、優奈さんはため息をついて聞いていました。
数日たって、またみのりさんが遊びに来ました。
優奈さんの料理をとても楽しみにしてきたのです。
「今日はいろいろ作ったよ~」と、優奈さんは笑顔でみのりさんを迎えました。
たくさんの手作り料理が並ぶ食卓。
「ん~やっぱり美味しい!」と感動するみのりさんですが、充さんは
「いつものが良くない?なんで今日はいつもの味付けじゃないんだよ?」と少し不満そうです。
そう、すっかり義母の味になっていた優奈さんの料理でしたが、この日は全ての料理がもとの優奈さんの味付けになっていたのです。
充さんの言葉を聞いて、みのりさんは真面目な顔でいったん箸を置きました。
「お兄ちゃん・・・本気でお義姉さんの料理のすごさが分からないの?」
「なんだよそれ」
何言ってるんだ?とでも言いたげに、みつるさんはみのりさんに不思議そうに言いました。
みのりさんは真顔です。「・・・こんなに丁寧で美味しいご飯を作ってくれる優奈さんに感謝しないなんて・・・
呆れるわ。」
「なんだよ?!あれから優奈も腕を上げてお袋の味を覚えてくれたのに・・・
今日は味が違うから言ってんだよ!」
充さんは思わず声を荒げましたが、優奈さんもその傍らで呆れたような、何とも言えない表情。
みのりさんは優奈さんの手を取って深いため息をつきました。
「お義姉さんごめんなさい。母の味を再現すればお義姉さんがどれだけ手間かけて作ってくれてるか分かると思ったのに・・・」
優奈さんは苦笑いです。
二人の様子を見ていて、充さんはイライラして
「は?!だから何がだよ?!」
続きます
ママ広場オリジナルマンガ「自称グルメの勘違い」は毎日更新します。おたのしみに!
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※ストーリーは実話を元にした創作マンガです。
※登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。