[44]愛した人はモラ夫でした|なぜ今まで気づかなかったんだろう。夫の言葉は私のためじゃない。自分のため。

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前回のお話

結婚を機に、リヒトさんをサポートするため仕事も辞めたハズキさん。リヒトさんには結婚前からの譲れないルーティンがあり、ハズキさんは必死に合わせようと頑張りますが求められるものが多すぎてキャパオーバー。しかし、リヒトさんは常に完璧を求め、ハズキさんは追い詰められていきます。リヒトさんの要求はハズキさんが妊娠してからも変わらず、ハズキさんが悪阻で思うように動けなくなると、リヒトさんはハズキさんの代わりに家事などをしてもらうユウコさんという女性を雇い、いつの間にか男女の関係に。二人の関係に気付きながらもリヒトさんを信じて何も言わないハズキさんを憐れんだユウコさんは「あの人は女を道具としか思ってない」とハズキさんに告げて出ていきました。ユウコさんがいなくなると、リヒトさんは今まで以上にハズキさんに厳しく当たるようになり、怖くて逆らえないハズキさんはお腹が張っても無理をして家事をしました。ある日、赤ちゃんの胎動が少ないと感じたハズキさんはリヒトさんに不安を伝えますが、リヒトさんは赤ちゃんの心配をするどころか自分の夕食の心配。翌朝、なんとかリヒトさんを説得して病院へ行ったハズキさんですが、先生から赤ちゃんの心拍が止まっていると告げられます。自分を責めるハズキさんに追いうちをかけるように責めるリヒトさん。赤ちゃんを失って何も手につかなくなったハズキさんに対し、リヒトさんは寄り添ったり労わったりするどころか、「このままの状態が続くなら別れたい」「結婚した意味がない」とまで言いました。「使い物にならない道具はもういらないってこと?」とハズキさんが聞くと、リヒトさんは「僕は君のためを思って言ってるんだよ?」と言い、納得しないハズキさんを見て「僕のせいだって言うのか?」と苛立ち始めました。

1話目から読む

夫の言葉は私のためじゃない。全部自分のためだった。

赤ちゃんを失ったショックで何も手に付かない私はリヒトさんから「僕のサポートができないなら結婚した意味がない」と言われ、反発すると「君のため」といつものセリフを言われました。「あなたの言うことなんて聞かなきゃよかった」と呟くと、リヒトさんは「僕のせいだって言うのか?」と不機嫌になりました。

「そんなこと言ってないよ・・。私がバカだっただけ」と答えると、リヒトさんは「そうだよな?僕は何も悪くない」と勝ち誇ったように言い、私が黙っていると「僕はずっとハズキのことを心配していたし、色々アドバイスしてただけだよ」と得意気に言いました。

「私の心配・・?違うでしょ?全部・・全部自分のためじゃない・・」私はようやく気付いたのです。リヒトさんが「ハズキのため」と言ってアドバイスしてくれていたのは、全て自分のためだったということに・・。

私は何に囚われてこの人を支えていたんだろう。あの異常な空間をどうして許容していたんだろう。どうして大切なあの子を失うまで気づかなかったんだろう・・。自分が情けなくて泣けてきます。

「これからまた僕のサポートを変わらずできるのならこのまま結婚生活を続けてもいい。でも・・できないのなら僕にも考えがある」リヒトさんは私の気持ちの変化に気付きもせず、相変わらずの上から目線で話し続けます。「・・つまり離婚ってこと?」私はリヒトさんに聞きました。

「そう思ってもらっても構わない。だってハズキは僕の言っている通りにできないからね」と言うリヒトさんに「・・そう、分かった」と返すと、私が納得したと思ったリヒトさんが「ようやく分かってくれた?じゃあ明日からお願いできるかな」と言うので、私は被せ気味に「別れる」ときっぱりと言いました。

自分は何も悪くないと自信満々に言うリヒトさんは、「ハズキのためを思ってアドバイスしていた」といつものセリフ。今までリヒトさんのこの言葉を信じていたハズキさんですが、そうではなかったとようやく気付きました。リヒトさんは「これからまた変わらず僕のサポートをできるのならこのまま結婚生活を続けてもいい」と上から目線で言い、ハズキさんが「わかった」と言うと「ようやく分かってくれた?じゃあ明日からお願いできるかな」とやれやれといった感じで言ったリヒトさん。すると、ハズキさんは「別れる」ときっぱり言いました。
自分が優位に立っていると信じて疑わないリヒトさん。ハズキさんの気持ちの変化にまだ気づかないのですね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。


原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:みつけまま

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