[30]愛した人はモラ夫でした|夫が怒るのは私のため。反論すると声を荒げる夫が怖い

アイコンイメージ
前回のお話

自分磨きが好きで自分にも妻のハズキさんにも妥協を許さないリヒトさんは、自分のルーティンや計画が崩れることをとても嫌がり、ハズキさんの家事に完璧を求めました。頑張っても頑張ってもダメ出しばかりされる毎日でハズキさんは次第に追い詰められていきました。リヒトさんはハズキさんが妊娠しても完璧を求め、つわりが酷くなったハズキさんが自分の希望に応えられないとわかるとハズキさんの代わりに家事をしてもらうといってユウコさんという女性を住み込みで雇いました。ユウコさんはハズキさんの入院中にリヒトさんがスポーツジムで出会った女性で、家事をしてもらっているうちに二人は男女の仲になっていました。ハズキさんが退院してからもユウコさんに家に居てほしいと考えたリヒトさんは、家事は代行サービスに任せて自分はリヒトさんの体のメンテナンスをするというユウコさんの提案を受け入れ、退院したハズキさんとリヒトさん、ユウコさんの3人の生活が始まりました。リヒトさんとユウコさんの距離の近さに違和感を覚えながらも我慢していたハズキさんは、自分が家事をできるようになればユウコさんはいなくなると思い夕食作りから家事を再開すると言ったところ、リヒトさんに「ユウコの分もお願い」と言われビックリ。ハズキさんが夕食の準備をしている間にユウコさんとストレッチをして体を整えると言うリヒトさんに我慢できず「もうユウコさんにお願いするのやめてもらえないかな?」とハズキさんは言いました。

1話目から読む

怒られたくない。夫に責められると何も言えなくなる。

私ができない家事をやってもらうために住み込みで雇っているはずのユウコさん。しかし、リヒトさんは私が夕食を作ると言うとユウコさんの分も作るように言ったのです。私は納得できず「もうユウコさんにお願いするのやめてもらえないかな?」と言うと、リヒトさんは「どうして?ユウコが来ることはハズキにも許可を取ったよね?」と言いました。「でも・・あなたの傍に私以外の女の人がいるのが気になるの・・」と正直に気持ちを伝えると、普段は温厚なリヒトさんが「あのさ!!」と声を荒げたので私はびくっと驚きました。

「ユウコが来ることになったのは、そもそもハズキが僕のサポートをできないからだよね?それともハズキが全部やってくれる?できないよね?」と詰め寄られ、怯えながらも「でも・・」と言い返そうとすると、またリヒトさんが大きな声を出しました。「でもじゃないんだよ、でもじゃ!できるかできないか!」

「ハズキができないっていうからお金を払って家事代行やユウコに住み込みで来てもらってるんだよ!わかる?全部ハズキのことを思ってやってるのに・・女の人がいるのが気になるってなんだよそれ?!」険しい顔でリヒトさんに責め立てられ、私は怖くなって「ご・・ごめんなさい。でも・・」と言うのがやっとでした。

リヒトさんから「どうする?家事代行やユウコの代わりを全部ハズキができるの?」と詰め寄られた私は「・・ごめんなさい。ユウコさんの分も夕食作るから・・怒らないで・・」と頭を下げて謝りました。すると、リヒトさんはすぐに優しい口調で「・・わかってくれればいいんだよ。全部ハズキのためなんだからね?」と言って、やれやれと言った感じで溜息をつきました。

「・・うん・・ありがとう」私がそう言うと、リヒトさんは「じゃあ夕飯の支度頼んだよ。僕はユウコと自室にいるから何かあったら呼んでね」と言って自分の部屋へ行きました。私が頑張れば・・私が全部できるようになればユウコさんはいなくなる。ユウコさんは私の代わりだもの・・。私はできない自分を責め、ユウコさんがいなくても困らないように頑張ろうと思いました。
自分の思い通りにならないと大きな声でハズキさんを責め、それをハズキさんのためだと言うリヒトさん。これまでずっとそう言われ続けてきたハズキさんもリヒトさんの言うことが正しいと思い込んでいるのですね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:みつけまま

この記事をSHAREする