[9]見下し夫|行き過ぎた特訓で小学校生活に支障をきたした息子を守る妻に「口出すな」と苛立つ夫

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前回のお話

夫と小学生の息子アオイくんと3人で暮らしているマヤさんは、夫の自分勝手な言動に悩んでいました。宿題をするアオイくんの前で平然とテレビをつけ、「雑音があっても集中できるように協力してやってる」と屁理屈を言ったり、アオイくんが宿題に苦戦していると馬鹿にしたり、憐れんだりする夫に腹を立てつつも、アオイくんの前でケンカをしたくないとマヤさんはグッと我慢。そんなある日、次の連休の家族旅行を突然やめると言い出した夫。「友達に飲みに誘われたから」と平然と言う夫に腹を立て、代わりに母を誘うとマヤさんが言うと「お前たちだけ楽しむなんておかしい」と意味不明の言動を。仕方なく夫の言うことを受け入れました。連休になり夫は約束通り出かけ、マヤさんはアオイくんのリクエストで動物園へ。動物の絵を描きたいという願いが叶ったアオイくんは大喜び。絵をいっぱい描きたいと言うアオイくんに絵画教室の体験をすすめると、アオイくんは目を輝かせました。その夜、帰宅した夫に絵画教室のことを話すと、「俺は野球させるって決めてるから」と聞く耳を持ちません。そして翌日。その日は絵画教室の体験があるにもかかわらず、野球教室の見学に無理やり連れて行こうとする夫。結局押し切られアオイくんは野球教室へ。体験後、アオイくんの「楽しかった!」という声を聞いて上機嫌の夫。その後、毎日毎日野球の練習に連れ出すようになり、次第にアオイくんの顔から笑顔が消えていきました。

1話目から読む

「野球したことないくせに口を出すなよ」息子の体を心配する妻を邪険に扱う

アオイに野球をやらせたい夫は、強引に野球チームの見学にアオイを連れていきました。見学から帰ってきたアオイは意外にも「野球楽しかった!」と好感触。絵をたくさん描きたいと言っていたアオイの気持ちを気にしつつも、「アオイが楽しいなら」と納得し、夫の希望通り野球チームに入ることになりました。それ以来、夫は夜遅くにアオイをトレーニングに連れ出すように。私が止めても「毎日のトレーニングが大切なんだ」と毎晩厳しいトレーニングを続ける夫。アオイは次第に疲弊し、表情も暗くなっていきました。

そしてある日。「え!?学校から!?」突然学校から電話があってビックリ!
すると、「最近、授業中に寝ていることが多くなって、忘れ物も増えてきています。今までこんなことはなかったのでご連絡しました。ご家庭ではどんな様子でしょうか?」先生にそう言われ、「申し訳ありません。野球の練習が少し大変で・・」と言うと、

「そうでしたか。練習することも大切ですが、まずは日常生活がしっかり送れることを優先していただけたらと・・」先生にそう言われ、「はい。そうですよね・・」と返す言葉のない私。そんな先生とのやりとりを、アオイはそっと隠れて聞いていたようでした。

そして、「アオイ、パパとのトレーニング大丈夫?」そう言うと、「・・僕・・疲れちゃって・・絵を描く時間もなくて・・。野球楽しいけど・・パパとのトレーニングは休みたいかも」アオイの本心を聞き、「そうだよね。パパに話してみるね」と話しました。

そして夜。
「ただいま~。今日もトレーニングするぞ!」やる気満々の夫に、「ねぇ、今日は休ませてほしい。アオイかなり疲れているから」そう言うと、「はぁ・・野球をしたことないくせに口を出すなよ。これくらい耐えられなくてどうする!」と呆れたように言い出す夫。

「アオイは大好きな絵を描く時間もなくなってるし、このままだとせっかく楽しいって言ってる野球がキライになっちゃう」私が必死に伝えるも、「やれやれ。あのな~、楽しいだけじゃ上手くならないんだよ」と全く話にならない、とばかりに軽くあしらわれてしまいました。

ある日学校からの電話で、アオイくんの学校生活に支障をきたしていることを知ってマヤさんはビックリ!完全に野球の練習のせいだと思い、アオイくんにたずねると、「パパとのトレーニングは休みたいかも」と本音を聞くことができたものの、帰宅したご主人に話しても、全く取り合おうとしないどころか、野球をしたことのないマヤさんの意見は、空気よりも軽く扱われる始末。こんな自分勝手なご主人が、何を指導できるのか・・呆れて言葉を失ってしまいますよね。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。

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