[前編]乳歯の生え変わりのタイミングってある?歯がグラグラしはじめたらどうしたらいい?高谷秀雄歯科クリニック院長高谷先生に伺いました!

乳歯にまつわるあんな疑問やこんな悩み、ありますよね。今回はそんな悩みや聞きたいことについて、二回にわたって高谷秀雄歯科クリニック院長、高谷秀雄先生にお伺いしました。



[1]乳歯って抜ける時期があるのでしょうか?

乳歯とは生後3~9か月くらいから生え始める歯で、通常は上下で計20本あります。
生え揃う時期は、個人差がありますが、通常下の前歯から生え始め、2歳6か月から3歳6か月頃となります。
乳歯の抜け始める時期は個人差がやはりありますが、通常6歳前後から下の前歯から抜け始め12歳前後までに全ての乳歯が抜け永久歯に交換されます。

[2]歯がグラグラしはじめたら?

数本が同時にグラついたとき、痛みが強く出ていたり、いつまでも抜けずに残っている場合は、当院では抜歯を勧めています。
歯を抜くタイミングですが、通常グラついている歯の場合、レントゲンを撮影し、乳歯の根の吸収状態や下に存在する永久歯の確認をします。どこまでグラついていたら抜歯という基準はなく、検査を実施後、抜歯をするかどうか決定が望ましいと考えます。
また、紐を使って抜歯をすると、歯ぐきを傷つけてしまう、出血が止まらない、乳歯の根が折れて歯茎に残ってしまう…といった他にも感染を起こす可能性もあるため、可能であれば無理矢理抜くのではなく、歯科医師に相談いただければと思います。

[3]歯医者さんにいったらすぐ抜いてもらえる?

前述したように、まずレントゲンで歯ぐきの中に永久歯が存在するか、乳歯の根がどの程度吸収しているかを評価し、抜歯が必要な事を親御さんとお子さんが正しく理解したうえで抜歯をしていきます。抜くことに理解をしないまま、無理矢理抜くことはお子さんが歯科治療恐怖症になってしまうリスクがあり、十分な説明が必要と考えます。

[4]抜けた後の永久歯がなかなか生えてこなくて心配!

抜けた後の永久歯がなかなか生えてこないときですが、基本的にはそのまま経過観察をします。歯が生え始める時期にも個人差があり、特に上の前歯がしばらく経過しても生えない事も多いです。
しかし、乳歯が抜け6か月以上経過しても永久歯が生えてこない場合、原因があると考え、レントゲンを撮影しその原因究明を行うことが望ましいため、歯科医院の受診をしましょう。

[5]抜けそうな乳歯の周りは虫歯になりやすいの?

生え変わりの時期は永久歯と乳歯が混在する時期です。そのため磨き残しが多くなりやすく、また乳歯は歯質が弱く虫歯に罹患しやすいため、乳歯が虫歯になると次に生えてくる永久歯に影響が出たり、前後の歯が虫歯になってしまう事もあります。

いかがでしたか?
後編は乳歯にまつわるトラブルを中心にお届けします!

[執筆者]

高谷秀雄(たかたに・ひでお)先生
歯科医師(歯科口腔外科)
医療法人雄愛会 高谷秀雄歯科クリニック 院長・理事長

[プロフィール]
「断らない医療」をモットーに、患者さんとのコミュニケーションを大切にし、ひとりひとりに合った歯科治療の提供を心がけた病院を目指している。
専門は親知らずの抜歯・口腔癌等、歯科口腔外科全般。
審美歯科治療・インプラント治療も得意とする。

高谷秀雄歯科クリニック ホームページ
https://www.takatani-dental.jp

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