東洋の知恵で理解する子どもの気質と年齢別対応法
兄弟げんかが多くて困っている・・・注意してもあまり効果がないみたい。こんなときはどうしたらいい?
今回は株式会社VITACE代表取締役の松岡美奈子さんから、陰陽五行思想の視点を交えたアドバイスをお伺いしました。

はじめに
「また兄弟げんかが始まった・・・」と頭を抱える保護者の方は多いのではないでしょうか。毎日のように繰り返される兄弟間の争いに、どう対応すればよいか分からずお悩みの方へ、陰陽五行思想を活用した新しいアプローチをご提案します。
陰陽五行思想では、兄弟げんかの解決には、お子さんの気質だけでなく、仲裁役であるパパやママ自身の気質を理解することも重要と考えます。親の気質によって無意識にどちらかの子を贔屓してしまったり、適切でない対応をしてしまったりすることがあるからです。
兄弟げんかの根本原因を理解する
兄弟げんかの多くは、子どもたち一人ひとりが持つ「気質」の違いから生じていると捉え、陰陽五行理論では、人は生まれながらに「木・火・土・金・水」のいずれかの特性を持つと考えます。
気質は文末[参考]より調べることができます。
【気質:木・火・土・金・水】
木の気質:積極的で競争心が強い、リーダーシップを発揮したがる、新しいことに挑戦するのが好き
火の気質:感情表現が豊か、注目を集めたがる、明るく社交的、話すことが好き
土の気質:平和主義で調和を重視、みんなをまとめたがる、安定を求める
金の気質:規則正しく完璧を求める、正義感が強い、ルールを大切にする
水の気質:内向的で深く考える、一人の時間を大切にする、知識欲が旺盛
例えば、木の気質の兄と水の気質の弟では、全く異なるアプローチが必要だと捉えます。木の子には「君がお兄ちゃんとしてリーダーシップを発揮してくれると嬉しい」と役割を与え、水の子には「あなたの考えをゆっくり聞かせて」と個別の時間を作ることが効果的、と読み解いていきます。
ママやパパの気質による仲裁の偏りとは
また、仲裁役である親の気質によって、無意識のうちに不公平な対応をしてしまうことがあります。自分と同じ気質の子に共感しやすく、異なる気質の子の行動を理解しにくいと感じてしまうこともあるからです。
【ママやパパの気質】
木の気質のママ・パパ
結果や成果を重視するため、勝ち負けにこだわる子を評価しがち。負けて泣いている子に「泣くな」と言ってしまいやすい。
火の気質のママ・パパ
明るく表現豊かな子を可愛がりがち。おとなしい子の気持ちを見落としやすく、「もっと元気よく」と求めてしまう。
土の気質のママ・パパ
争いを嫌うため、強く主張する子を悪者扱いしがち。平和主義の子を「いい子」として贔屓してしまいやすい。
金の気質のママ・パパ
ルールを守る子を評価し、自由奔放な子を叱りがち。完璧を求めすぎて子どもにプレッシャーを与えることも。
水の気質のママ・パパ
じっくり考える子を理解しやすい反面、すぐに行動する子を「落ち着きがない」と感じやすい。
このような偏りを自覚することで、より公平で効果的な仲裁を意識できるようになります。