前回のお話
まるさんが2年ぶりに公園で会ったさあやちゃんは、以前は同じマンションに住んでいましたが、放置子の疑いがあり近所の人が何度も児相や警察に通報していました。さあやちゃんを引き取って現在は一緒に住んでいるというおばあちゃんから、まるさんはさあやちゃんが両親の愛情を向けられずに過ごしていたことを聞きました。
放置子おーちゃん122
今はおばあちゃんに引き取られて遠くの市に住んでいるさあやちゃんですが、まるさんの息子アキくんのことをおばあちゃんに話してから、ふたりは週末になるとまるさんとアキくんがよく来る公園へ来ているのだそうです。
公園で遊んでいたアキくんの後ろから、「アキくん!」と呼ぶ元気な声がしました。
まるさんたちに会ってすぐにどこかへ走って行ってしまったさあやちゃんが戻ってきたのです。
そしてさあやちゃんがアキくんに差し出したものは、しゃぼん玉セット。
不思議そうに見つめるアキくんに、さあやちゃんが説明しました。「これ、しゃぼん玉。昔ね、ムリヤリ取っちゃったから。」
さあやちゃんはそう言うと、ニッコリ笑ってアキくんに「はい、どうぞ!」と手渡したのです。アキくんはとても嬉しそうに「ありがとー」と言って受け取りました。
しゃぼん玉セットを渡すと、あらためてさあやちゃんはペコリと頭を下げて「アキくん、ごめんね。アキくんのママも、ごめんなさい。」と言いました。
「うん。謝ってくれてありがとうね。おばちゃん嬉しいよ。」まるさんはそう伝えながら温かい気持ちになりました。
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※この話は身バレ防止のため実体験にフィクションを加えてオーバーに描いております。
登場人物名、場所は架空のものとし、創作漫画としてお読み頂けると幸いです。
[作者]まる
8歳の面白息子アキを育てるアラフォー母です。
[編集コメント]ママ広場編集部
以前アキくんのしゃぼん玉セットを取り上げてしまったさあやちゃんは、アキくんに返して謝りたくてわざわざ遠くから公園まで来ていたのですね。今はきっと幸せなのだなということが伝わりホッとします。