前回のお話
自分のことを「おーちゃん」と名乗る保育園児のさあやちゃん。公園で出会ってからしつこく付きまとわれるようになったまるさんは、対応に困りできる限り関わりを避けることを心がけていましたが、ある雨の日の夕方に公園で一人で夜ご飯を食べるさあやちゃんを見かけ警察へ通報しました。さあやちゃんは駆けつけた警察官を見た瞬間に表情が曇りますが、慣れた様子で受け答えをします。そして、この日を境にまるさんはさあやちゃんに会わなくなったのでした。
放置子おーちゃん116
さあやちゃんと会わなくなって一ヶ月ほどが経ったある日、まるさんはマンションの管理人さんにさあやちゃんのことを尋ねてみました。
すると、「実はねぇ、この間・・・かげぼしさん家、引っ越したんだわ」と困惑気味に管理人さんが教えてくれ、まるさんは予想外の展開に驚きます。
「さあやちゃんも一緒に・・・ですか?」さあやちゃんの両親が弟にだけ愛情を向け、さあやちゃんに関心を持っていない状況を知っているまるさんは、恐る恐る尋ねます。
しかし、管理人さんは「私がいない日曜に引っ越しされてるから詳しくは分からないんだよ」と、さあやちゃんが家族と一緒なのかはわからないと言いました。
「けど、警察が私にも事情は聞きに来たからね。知っていることは話しておいたよ」さあやちゃん家族が引っ越しをする前に、警察がさあやちゃんのことで管理人さんに話しを聞きに来ていたということでした。
管理人さんの話しを聞いて、さあやちゃんがどうなったのか気がかりなまるさん。一家で引っ越したのか、それともさあやちゃんが保護されて世間体が悪くなって引っ越したのかどちらなのだろうと思いを巡らせます。
結局、さあやちゃんがその後どうなったのかわからないまま2年の月日が流れました。さあやちゃんのことがずっと気がかりだったまるさんは、テレビのニュースで子どもの虐待などのニュースを見るたびにさあやちゃんなのではないかと思ってしまうのでした。
そんなある日。公園で息子のアキくんとボール遊びをしているまるさんを遠くから見つめる人物がいました。会うたびにしつこく付きまとわれて対応に悩まされたさあやちゃんと会わなくなり平穏な生活が戻ったものの、それを手放しでは喜べないまるさん。さあやちゃんは今、どこでどんな生活を送っているのでしょうか。どんな形であれ、さあやちゃんが幸せになっていて欲しいですね。
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※この話は身バレ防止のため実体験にフィクションを加えてオーバーに描いております。
登場人物名、場所は架空のものとし、創作漫画としてお読み頂けると幸いです。
[作者]まる
8歳の面白息子アキを育てるアラフォー母です。
[編集コメント]ママ広場編集部
さあやちゃんがどうなったのかわからないまま突然の引っ越し。さあやちゃんがどこかで幸せに暮らしていていることを願います。