子どもの体温高くない?そんな時は「平熱を知る」「リズムを味方に」「迷ったら相談」クリニック院長の中澤先生にお伺いしました

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発熱時の家庭ケアと「受診の目安」

まず見るのは体温『だけ』でなく「元気さ・水分・呼吸」です。
家庭でできること
○こまめに水分・塩分(経口補水液など)を。食欲がなくても水分は最優先に。
○薄着で涼しく、寒がるときは軽く掛けるなど快適な衣服に調整。
○解熱薬(アセトアミノフェンやイブプロフェン)は苦痛が強いときに使用(乳児や持病がある場合・用量は医療者の指示に従う)
受診の目安
・生後3か月未満で38.0℃以上はただちに受診
・年齢に関わらず、ぐったり・呼吸が苦しそう・水分がとれず尿が少ない・強い頭痛/発疹/繰り返す嘔吐などがあれば受診
・発熱が72時間以上続く、いったん下がって再び上がる場合も医療機関へ
・日本小児科学会のオンライン「こどもの救急」も、受診判断の参考になります

低体温(体の冷えが強いとき)への注意

35.0℃未満は医学的に低体温で、緊急の可能性があります。乳幼児は体温調節が未熟で、冬場や濡れた衣服、冷房の当たり過ぎなどで体が冷えすぎることがあります。強い震え、ぐったり、皮膚が冷たく赤い(乳児)などの症状があれば、温かい室内へ移動・濡れた服を脱がせる・毛布で包むなどの応急手当を行い、至急受診を。

季節ごとの体温調整ポイント

夏は熱中症予防を意識しましょう。
・日本の暑さ指数(WBGT)をチェックし、指数が高い日は外遊びや運動を見合わせる/短時間に
・帽子・日陰・こまめな水分が基本

冬は冷え・過度な保温の両方に注意しましょう。
・冬の寝室は「暖めすぎない」が大切。過度な保温は寝つきの妨げや、乳幼児ではリスクにつながる可能性があります
・掛けすぎ・着せすぎを避け、首元・お腹・背中の汗をこまめに確認する(厚着での過熱は避ける)

保護者が気づきたい「体温サイン」

いつもと違う熱の出方(夕方に向けた自然な上昇を大きく外れる、急に高くなるなど)や、熱とともに悪化する様子(呼吸が速い・苦しそう、顔色不良、ぐったり、水分がとれず尿が減る)、解熱後の再上昇や長引く発熱などがあった場合は要注意です。かかりつけの医師に相談しましょう。

まとめ:「平熱を知る」「リズムを味方に」「迷ったら相談」

1.わが子の平熱帯+日内変動を記録しておく
2.快眠のために涼しめの寝室、就寝前の穏やかなルーティンを整える
3.発熱時は体温よりも全身状態を重視し、受診のサインを逃さない
4.季節に応じて暑さ指数や保温を賢く調整する
普段からお子さんの様子をしっかりと確認しておくことが大切です。

※本記事は日常ケアの一般情報です。持病がある、月齢が低い、生後3か月未満で38.0℃以上、症状が強い/長引く場合は、ためらわず医療機関に相談してください。

参考・出典
・Clinical Methods: Temperature—日内変動と平熱の幅について(米国国立医学図書館)
・Temperature measurement in paediatrics—38.0℃以上を発熱の目安とする国際的な位置づけ
・American Academy of Pediatrics(HealthyChildren.org)—小児の発熱時の受診目安
・Boston Children’s Hospital—発熱が長引く/ぶり返す際の受診目安
・Frontiers in Neuroscience, 2019/PMC review 2022—体温と睡眠の関係
・厚生労働省『健康づくりのための睡眠ガイド2023』—こどもの推奨睡眠時間
・環境省 熱中症予防情報サイト(暑さ指数WBGT)—日常生活の指針
・Mayo Clinic—低体温(35℃未満)の定義と応急手当
・日本小児科学会「こどもの救急」—受診判断の参考ツール

(注)上記は一般的な参考情報であり、最新の情報は各公式サイト・ガイドラインをご確認ください。
※記事作成時に、一部生成AIを使用しています。

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