子どもの食いしばりが気になる時は?セルフチェックとおすすめの5つのケアをお教えします

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子どもが食いしばりのクセがあって心配。知覚過敏にも関係あるって聞いたけど本当?どんな対応方法がある?そんな疑問について、歯科衛生士の荒木智葉さんにお伺いしました。

お家で気づく!実は多い『子どもの食いしばり』

日々の子育てで、 お子さんが歯をギュッと噛みしめているような仕草を見かけませんか?
「うちの子だけ?」 と不安になるかもしれませんが、 実は食いしばりは多くの子どもに見られる習慣です。 放っておくと歯がしみるなどの知覚過敏や、 顎への負担につながることもあります。
この「食いしばり」 は、 誰にでも同じ理由で起きるわけではありません。 クセや生活習慣、 成長の段階など、ひとりひとり異なる原因が関係しています。
「うちの子はどうして?」 と考える時は、 一つの要素にこだわらず、 毎日の習慣や癖、 体調など、 いろんな角度から様子をみてあげてください。

子どもでも知覚過敏に?~乳歯はデリケート~

乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄くやわらかい特徴があります。
そのため、 食いしばりや歯ぎしりで歯の表面がすり減りやすく、 内部の象牙質が露出して、 冷たいものや甘いもので「しみる」 症状が出やすくなります。歯ぐきが下がって根元が見えてしまうことも、  知覚過敏の原因になります。乳歯は永久歯よりもエナメル質が薄くやわらかい特徴があります。
そのため、 食いしばりや歯ぎしりで歯の表面がすり減りやすく、 内部の象牙質が露出して、 冷たいものや甘いもので「しみる」 症状が出やすくなります。
歯ぐきが下がって根元が見えてしまうことも、  知覚過敏の原因になります。

主な食いしばりの原因

〇成長期の歯やあごの変化
歯の生え変わりや顎の発達にともなって、 噛み合わせが不安定になり、 体がそれに適応しようと食いしばりや歯ぎしりが多くなります。
ストレスや緊張
新しい環境、 学校生活、 習い事、 友だち関係など子どもなりの『ちょっとした心の負担』が食いしばりにつながることがあります。 感受性の高い子ほど、 環境の変化に体が反応しやすい傾向があります。
悪い姿勢や生活習慣
スマホ・タブレットを長時間使い猫背気味、 首が前に出る「スマホ首」 など…こうした姿勢が顎に余計な力をかけ、 食いしばりのクセを助長します。
噛み合わせや歯並びのズレ
噛み合わせがうまく合っていないことで、 口の中が違和感を感じ、 無意識にギュッと噛みしめる習慣に。 これは歯科治療後の詰め物や生え変わり時期にも起こりがちです。
口呼吸・鼻づまり・低位舌
アレルギーや鼻詰まりなどで“口呼吸” が増えると、 舌が低い位置に下がった状態(低位舌)になりやすく、 噛み合わせや顎に影響して食いしばりを引き起こす一因になります。
扁桃腺肥大やアデノイド・睡眠の質の影響
扁桃腺やアデノイドが大きいと、 睡眠中に息苦しくなり、 うつ伏せ寝や口呼吸が増えることがあります。 こうした状態は顎や噛み合わせに負担をかけるだけでなく、 睡眠時無呼吸症候群 (SAS)の原因となることもあります。 SAS や浅い眠りは、 睡眠中の歯ぎしり・食いしばりを増やすほか、 日中の集中力低下や落ち着きのなさにつながることがあります。 気になる場合は睡眠外来への相談も検討されます。
頬杖・うつ伏せ寝・横向き寝のクセ
顎の左右のバランスが崩れ、 片側だけに力がかかることで筋肉の緊張が増し、 食いしばりが出やすくなります。 横向き寝も同様に、 下になった側の顎や歯に負担が集中し、 噛み合わせのズレや歯のすり減りにつながることがあります。

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