どんどん暑く、日差しが強くなってくるけど、子どもの日焼け対策はどうしよう?日焼け止めっていつから塗っていいの?そんな悩みに化粧品メーカー研究員の目線からお答えします。

子どもだから太陽の下で元気よく遊ぶのがいちばん!・・・はもう古い?
真っ黒に日焼けした肌が健康の証とされていたのは過去の話。
WHOも外線防御プロジェクト『INTERSUN』において、
●子どもの時の日焼けは、後に皮膚ガン(メラノーマや非黒色腫皮膚ガン)の発症のリスクを高める
●生涯に浴びる紫外線量の大半は18歳までに浴びる
●子どもは、その後の人生が長いため一度健康が害されると長い間苦しむことになる
などの点から、子どもの紫外線対策を推奨しています。
暑い時季に子供を外で遊ばせるときは、帽子・日焼け止めなどを使用した紫外線対策と、適切な水分補給や体温調整など熱中症対策にも気を付けましょう。
赤ちゃんや子どもにも日焼け止めって必要?
赤ちゃんや子どもの肌は大人よりずっと薄く(赤ちゃんの表皮の厚さは大人の1/2程度しかありません)、バリア機能も未熟で、外からの刺激にとてもデリケートといえます。
「まだこんな小さい子に、日焼け止めを塗るの?」
と思われる方もいるかもしれませんが、その分紫外線からのダメージも受けやすく、浴び過ぎるとトラブルにつながりやすいことが報告されています。
また、幼少期から青年期にかけて、痛みまたは水ぶくれを伴う日焼けをしてしまうと、その後皮膚の黒色腫(メラノーマ:皮膚がんの一種)を起こすリスクが上がってしまうことも報告されています。
小さいうちから、日焼け止めを使用して紫外線対策をすることは重要です。
ただ、米国小児学会では、生後6ヶ月未満の赤ちゃんは直射日光に当てないことを推奨しています。
この時期の赤ちゃんを散歩に連れていくなど、屋外に出すときには、日差しの強い10時~14時を避け、薄手の長袖を着せたり、帽子やベビーカーの日よけを利用したりして、強い日光が直接赤ちゃんにあたらないよう気を付けてあげましょう。
どうしても日焼け止めを使用せざるを得ないときは、顔など露出する一部に塗るにとどめましょう。
生後半年以上たった赤ちゃんには、全身に塗っても大丈夫です。