子どもの人見知りがひどい時は?自信を育む関わり方について小児科医石井先生にお伺いしました

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親の不安は「安心」に変えられる! 自信を育むサポート方法

お子さんの内気な様子や人見知りが心配になるのは、親として当然の感情です。しかし、大切なのは、お子さんの性格を無理に変えようとしないこと。短所を直そうとすると、せっかくの長所を失うリスクもあるのです。ご家庭は、お子さんが安心して過ごせる「安全基地」となり、少しずつ自信を育んでいく関わりが大切です。

お子さんの「安心」を最優先にする

お子さんが不安や緊張を感じている時、無理に「頑張らせる」のは逆効果です。親から見ると頼りなく感じても、寄り添い、「なんか緊張しちゃうね」のように共感する言葉をかけてあげましょう。 急かさずに待つことで、お子さんは自分のタイミングで行動に参加できるようになります。お子さんが安心できる状況を整えることは、自立神経を育む土台になります。

お子さんのペースを尊重し、見守る

内向的なお子さんは自分のペースを大切にします。集団行動が続くとストレスを感じやすいので、一人で過ごす時間や好きな遊びの時間を確保してあげましょう。一人の時間や好きな遊びの時間を確保することで、気持ちが整いやすくなります。「マイペースすぎて大丈夫?」と不安になるかもしれませんが、成長とともに周囲に合わせる力も育ちます。急かしたり否定したりせず、ゆっくり考える時間を尊重してあげましょう。

隠れた強みを伝え、自己肯定感を高める

「慎重に考えられるのは素敵だね」といった声かけで、お子さんの特性を肯定的に伝えることが大切です。他の子と比べるのではなく、過去の自分との成長に目を向け、「挑戦した勇気」や「できたこと」を具体的に褒めましょう。言いたいことが言えない場面では、「どうしたら気持ちよく過ごせるか一緒に考えよう」と寄り添う姿勢も効果的です。結果よりも、挑戦する姿勢を認めてあげることが、お子さんの自信につながります。

その範囲を超えたら・・・専門家への相談も大切な選択肢

ご家庭での工夫を続けても、以下のような状況が見られる場合は、一人で抱え込まずに専門家へ相談することを検討しましょう。
○特定の場所(学校など)で全く話せなくなる(場面緘黙症/ばめんかんもくしょうの可能性)
○人前に出ることを極端に恐れ、日常生活に支障が出ている(社交不安障害の可能性)
○腹痛や頭痛など、身体的な症状を頻繁に訴える
○保護者自身が対応に疲れ、精神的に追い詰められている

相談先としては、以下のような場所があります。
◎市区町村の子育て支援センター、保健センター
◎学校のスクールカウンセラー
◎かかりつけの小児科
◎児童精神科、心療内科

専門家への相談は、特別なことではありません。子育てのパートナーとして、客観的な視点から的確なアドバイスをもらうことができます。

まとめ

極端に内向的・人見知りなお子さんへの対応で最も大切なのは、その子の個性とペースを尊重し、「あなたのままで大丈夫だよ」というメッセージを伝え続けることです。

周りの子と比較して焦る必要はありません。お子さんの一番の理解者であり、味方である保護者の方が、どっしりと構えて見守ってあげることが、お子さんにとって何よりの安心材料になります。日々の小さな「できた!」を一緒に喜びながら、お子さんのペースで歩んでいきましょう。

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