第二次反抗期の前触れ。実は大事な小学校中学年。ギャングであり哲学者でもある「社会へのチャレンジャー」
第一次反抗期と第二次反抗期の間にいる子ども達ですが、実はとっても大事な経験をしている時期です。
この時期の子ども達は、世界や宇宙に気持ちや思考が向くようになります。
地球温暖化や絶滅危惧種のことを本気で考え始め、解決したいと熱い思いを抱いていたり、ニュースを見ながら、コメンテーターさながらに疑問や意見を呈したりします。
仲間集団の繋がりも強くなり「一緒に渡れば怖くない」という感じで、仲間で結託してイタズラをしたりすることもあります。
これは何をしているのかというと「大人社会への挑戦」です。
物事の善悪はわかるのだけれど、それが本当なのか試してみたくてたまらない。
今までは一方的に指導されてきた立場の子ども達も、大人の矛盾に気付き始め、黙ってはいられない。
なので、親のお金をこっそり盗ってコンビニで買い物したり、お友達の文房具を勝手にもらったり。
ニュースやドラマを見て偉そうなことを言ったり、親に対して指摘したり。
そして「大人がどんな反応をするのか」待っているのです。
些細な出来事が続いたり、気づかないところでコソコソしたりするので大人が見過ごすこともあります。また、痛いところを突いてくるような疑問だったりするため、怒りで反応したり答えることが面倒に感じたりしてしまい“子どもの挑戦に大人として対応しない”結果になることも多々あります。
ここで「大人は信用できない」という体験になると、社会への挑戦が続いていきます(学校でのトラブルが続くなど)。次に待っている思春期が激しくなったり非行につながったりということもあります。
思春期は“自分のことで頭がいっぱい”ですが、この時期の子たちはまだ視野や思考の範囲が広いです。なので、いろんな考えを深め、真理を尽くことがよくあります。
地球温暖化が進んでいるのに、なんで冷房を使い続けるの?車に乗り続けるの?なんでゴミを減らそうとしないの?・・・と大人社会への疑問は止まりません。そして、その疑問を大人社会の代表である親にぶつけるのです。この問いは次から次に出てくる上に難しい問題なので、うるさく思えて疎ましくなります。そうして親がこのやり取りの相手をしてくれないと、その相手を親以外に求めるようになります。
親以外に話し相手がいるお子さんは、いろんな人に話を聞いてもらうでしょう。思春期になると、親に頼らない基礎が出来上がります。話し相手がいないお子さんは、問題行動を繰り返すことで社会を確認し続けるでしょう。
この哲学的な時期の子ども達は、目をキラキラさせて世界を探求しています。これこそが学習力につながるのです。思春期で突然大変になるわけではなく、この前触れの時期をどう過ごしたか・・・が思春期の在り方に影響します。
子どもの反抗期が問題ではないことも
反抗期に関係なく、子どもがぐずりやすい、常にイライラ、自信がなくて落ち込みやすい・・・など、親の気持ちが刺激され続ける場合、親自身の“インナーチャイルド”が癇癪を起こしている可能性が。
かつての私が、我が子に映し出されて無性に辛くなったり妬ましく思ったり・・・と、無意識の部分で影響を受けていることもあります。
この場合は、カウンセリングなど専門家に話を聞いてもらいながら、心の中の私を癒す必要があるかもしれません。多くの場合、子ども達があなたの心を癒してくれています。子どもに癒してもらい続けていると、子ども達にも影響が出てきます。気付いた時がスタート!勇気の一歩を踏み出して、自分の過去と向き合ってみると、ずいぶん生きやすくなりますよ。
終わりに
子育てはどこを切り取っても大事な時期。
それぞれの時期で、親・大人の存在が不可欠です。
だからこそ、親だけで子どもを育てるのはとっても難しく、子育ての仲間が必要です。
親族だけでなく、親自身が心を許せる、頼れる仲間をたくさんつくりましょう。
思春期以降は“親だからできないこと”が増えてきます。
子どもにとっても親以外に頼れる人が幼少からいると“頼れる人探し”から始めずに済みます。
家庭だけで抱え込まず、時には専門家の力も借りながら
社会・仲間と繋がって、共に育んでいきましょう。