子どもの肌が乾燥したときは?パパとママが知っておくべき冬のスキンケアについて化粧品研究員がお教えします

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どうやって守る?子どもの肌

乾燥しやすい子どもの肌。
スキンケアの際には、どのようなことに気を付ければいいのでしょうか?

基本1:お風呂上りはすぐ保湿
お風呂を出たあとは、皮脂が洗い流され、バリアが緩み水分が蒸発しやすい状態になります。
実際に、入浴直後にTEWL(経表皮水分蒸散量)が有意に上昇し、水分量が減少するという臨床データもあります。
米国皮膚科学会(AAD)でも「Bath immediately followed by moisturizer application(入浴後すぐに保湿剤を塗ろう)」と、素早い保湿が推奨されています。
肌が水分を含んでいる状態は、保湿にピッタリのタイミングなのです。
また、入浴の際はお風呂の温度を熱くし過ぎないこと(38~40℃)も重要です。
41℃以上にすると、皮脂が溶けだし、バリア機能に影響を与えたり、温熱刺激によりヒスタミン反応が起こり、かゆみが強くなることが考えられます。

基本2:保湿は2段階保湿がおすすめ
ローションだけ、ワセリンだけなど、1段階の保湿だけではなかなか改善が難しいことも。
1:保湿・・・ローションやミルクで水分を与えるケア
2:保護・・・ワセリンやバームなどの油分でフタをして保護するケア
という2段階保湿を意識しましょう。
また、保湿の際は塗る量が重要です。
塗り忘れなく、全身にしっかり塗ってあげてくださいね。

基本3:洗い過ぎはNG
子ども自身に任せると、必要以上にゴシゴシ力強く洗ってしまうこともあります。
ボディソープを使うときは
・泡でやさしく洗う
・短時間で
が重要です。
実は、子どもの肌には、毎日ボディソープを使わなくても大丈夫。
特に、汗など水性の汚れは、湯船につかっているだけでほとんどは落ちています。
その日の汚れ具合や肌の状態に合わせた洗い方をおすすめします。

ホームケアで改善しないとき

通常の乾燥であれば、代謝の良い子どもの肌は5日ほどで改善してくることが多いです。
但し、以下のようなときは早めにかかりつけの小児科を受診しましょう。
・ていねいにおうちでケアし続けても改善しないとき
・こどもがかゆみでうまく眠れないとき
・搔きむしったひっかき傷が増えてきたとき
・黄色いかさぶたができているとき(感染の可能性)
ステロイドを処方されたとき「塗るのが怖い」と思ってしまう方もいるかもしれません。
ですがステロイドは炎症を素早く取る薬で、かゆみなどの症状が治まり、子どもが早く楽になります。
医師の指示通り使用すれば安全で、悪化を防ぐ大切な治療です。
用法・容量を守り、正しく使ってくださいね。

冬は、ただでさえ家事もイベントも多く、疲れやすい季節。
「子どもの肌まで見きれない・・・」と感じて当たり前です。
でも、
1)お風呂上がり1分以内の保湿
2)2段階保湿
3)洗いすぎない
この3つだけで、子どもの冬の肌トラブルの改善が期待できます。
そして、ママ・パパが無理をしないことが何よりのスキンケア。
親子で保湿剤を塗り合ったり、塗り残しがないかお互い確認し合ったり。
できる範囲で『やさしい習慣』を楽しく続けてくださいね。

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