原因がわからない。子どもの腹痛について浅草橋西口クリニックMo院長の頴川博芸先生にお伺いしました。

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うちの子が「お腹が痛い」と訴えてきたけれど、安静にしていればいい?痛み止めなどを飲ませても大丈夫?そんな疑問について、浅草橋西口クリニックMo院長の頴川博芸先生にお話をお伺いしました。

お子さんの「お腹が痛い」について

お子さんが「お腹が痛い」と訴えてくることは、子育てをしていると本当によく経験されると思います。風邪や発熱と同じくらい身近な症状といえるでしょう。でも一口に腹痛といっても、原因は本当にさまざまです。すぐに治まる軽いものから、注意が必要な病気が隠れている場合まであります。親御さんとしては「様子を見て大丈夫かな?」「すぐに病院に行った方がいいかな?」と判断に迷うことも多いと思います。

なぜ子どもの腹痛は原因が分かりにくい?

子どものお腹の痛みが難しいのは、いくつかの理由があります。

(1)たくさんの臓器がある:
お腹の中には胃、腸、肝臓、腎臓など、たくさんの大事な臓器が詰まっています。そのため、お腹以外の場所が痛くても「お腹が痛い」と感じることがあります。
(2)関連痛:
お腹とは別の場所、例えば胸の病気(肺炎など)が原因でお腹が痛く感じられることもあります。
(3)子どもの表現力:
まだ小さかったり、病気でつらかったりすると、痛みの場所や種類(キリキリ、ズキズキなど)をうまく伝えられないことが多いです。

よくある腹痛の原因(心配の少ないことが多いもの)

子どもの腹痛の多くは、深刻な病気ではありません。

便秘:
子どもの腹痛で一番多い原因かもしれません。うんちが出ていない日が続くと、お腹が張って痛くなります。うんちが出ると楽になることが多いです。
お腹にガスが溜まる:
飲み物と一緒に空気をたくさん飲んでしまったり、消化の過程でガスが増えたりしてお腹が張って痛くなることがあります。
軽い胃腸炎:
いわゆる「お腹の風邪」です。ウイルスなどが原因で、腹痛以外に吐き気や下痢、少し熱が出ることもあります。たいていは数日で良くなります。
食べすぎ・飲みすぎ、お腹の冷え:
食事の量や内容、お腹が冷えたことなどが原因で一時的に痛むことがあります。
精神的なストレス:
幼稚園や学校での出来事、お友達との関係、家族のことで悩んだり緊張したりすると、それがお腹の痛みとして現れることがあります。「心因性腹痛」と呼ばれ、朝など特定の時間帯に痛むことが多いです。

これらの原因による腹痛は、安静にしたり、原因を取り除いたり(便秘解消など)することで、自然に改善することが多いです。

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