[12]ママ友全員に嫌われた私|「人様に迷惑をかけて建てた家なんていらない」妻の的外れな節約に絶句する夫

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前回のお話

ルミ子さんは、夫と2人の子どもと暮らす主婦。夢のマイホーム購入に向けて、塵も積もれば山となる精神で節約に奮闘する日々を送っていました。そんなある日、ママ友からおさがりでブランド物の子ども服をもらいます。「おさがりってリサイクルになるし、お金は浮くしでメリットだらけじゃん!」そのことに気付いたルミ子さんは、保育園でママ友に声をかけて子ども服のおさがりを集め始めました。集めたおさがりはブランドや程度ごとに分けて、状態が良いブランド物はフリマアプリに出品・・・すると想像以上の売り上げに。でも、送料や手数料がかかるのがもったいない、そう思ったルミ子さんはさらなる節約術として、他のママさんから集めたおさがりを別のママさんに売ることにしました。しかし、半ば強引におさがりを売りさばくルミ子さん。そんな行動が保育園のママさんたちの反感を買い、息子もろともビンボー呼ばわりされてしまいます。頭にきたルミ子さんは、いじめの事実を園長先生に訴えようとします。ところが返ってきたのは「そらくんのお母さんに苦情が入っています、おさがりの交渉や販売をやめてください」という思いもよらぬ言葉でした。いじめとは関係のない話を持ち出す園長先生に、苛立ちを隠せないルミ子さん。「別に悪いことはしていません」と強い口調で反論しますが、園長先生は表情を変えることなく「幼稚園はお母さんのお金儲けの場ではないんです」と告げます。そして「今後も繰り返すようであれば、退園も考えていただきたいと思っています」とピシャリ。いじめられた側に退園を迫るなんて・・・ルミ子さんは怒りに震えました。

1話目から読む

マイホームの購入資金を貯めていただけなのに・・・なんで怒るの?

私は、そらがいじめられていると園長先生に訴えようとしますが、返ってきたのは「お母さんに苦情が入っています、おさがりの交渉や販売をやめてください」という思いもよらぬ言葉でした。終いには、今後も同じことを繰り返すなら退園も考えてほしいと言う園長先生。これ以上まともな話し合いはできない・・・そう感じた私は、モヤモヤとした気持ちを抱えたまま園を後にしました。

その夜、「・・・ただいま」と夫が仕事から帰ってきました。「おかえり、ご飯温めるね~」いつものように夕飯の準備をしていると、険しい表情でこちらへ向かってきます。すると、「ルミ子・・・今日園から電話が来た、何やってるんだ!」と突然私を叱りました。

突然夫に強い口調で叱られ、「えっ・・・」と言葉を失う私。どうやら幼稚園は、私では話にならないと判断したのか、夫に直接連絡を入れたようです。でも、この程度のことでどうしてここまで怒るの?予想外の反応に、私は固まってしまいました。

いらなくなったおさがりをもらって、必要な人に安く譲っただけ。家計の足しにもなるしわざわざ捨てる必要もない、一石二鳥じゃない、そう夫に訴えました。しかし、夫の意見は変わりません。「でも・・・そらがいじめられてて・・・」必死に言い返そうとしても、夫の迫力に押され、言葉が喉の奥でつかえてしまいます。

「自分の母親の行動で子どもが傷ついているんだぞ!わかっているのか!」いつもの穏やかな雰囲気とは打って変わって、感情的に声を荒らげる夫。自分のしたことが悪いとはどうしても思えず、「私は・・・!私は悪いことなんて・・・してない」と必死に言葉を返します。

自分のためのお金が欲しかったわけじゃない。家族と将来のために、少しでも貯金を増やしたかっただけなのに。夫にわかってもらいたい一心で、私は必死に訴えかけます。そんな私を見て、夫は大きくため息をつき、「ルミ子が家を建てるために頑張ってくれていたのは知ってる・・・でもこれは違うだろ?」と言いました。

「ルミ子は何もわかっていないんだな、悪くないからと言って人様に迷惑をかけるなんて」夫は呆れたように言いました。・・・でも、確かに図星でもありました。おさがりを買ってほしいと頼んだとき、ママ友は迷惑そうにしていたかも。

「人に迷惑をかけて建てた家になんて、僕は住みたくない」夫は私の目をまっすぐ見つめ、冷たく言い放ちました。「そ・・・そんな」その言葉に胸が締めつけられます。私は込み上げる涙を必死にこらえました。

「そんな・・・私は誰のために」一生懸命やった節約を否定され、目の前が真っ白になりました。マイホームの購入資金の足しになれば・・・その一心で始めたおさがり販売。それが迷惑だったなんて思いもしませんでした。

仕事から帰るなり、険しい表情でルミ子さんを叱る夫の和彦さん。「家を建てるために貯金が必要だった」と必死に訴えるルミ子さんを見て、彼は深くため息をつき、「ルミ子が家を建てるために頑張ってくれていたのは知ってる、でもこれは違うだろ?」と諭すように言います。それでも納得がいかずに言葉を詰まらせるルミ子さんに、和彦さんは「人に迷惑をかけて建てた家になんて、僕は住みたくない」と冷たく言い放ちました。一生懸命やった節約を真っ向から否定され、ルミ子さんは目の前が真っ白になりました。
和彦さんに叱られて、やっと自分のしたことが間違っていたと理解したルミ子さん。いくらお金を貯めるためとはいえ、身内がそんなことをしていたら怒るのは当たり前です。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:dechi

最新のコメント
  • 麦巻ネギ巻腹巻 より

    この方は、他所様が好意で善意で譲ってくれた物を
    自分の「節約」の為に売りさばいてるのを
    正当な行為と思ってるんだろうか?
    それは「節約」でなく「図々しい」「強欲」って
    取られても仕方ない行為だと思うよ

  • あおぴこ より

    節約とは「無駄を極力省き、支出を切り詰める行為」のことなので、ルミ子のやっていることは旦那さんも言っているけど「節約」ではない。
    どちらかと言うと転売ヤーに近いと思う。

    確かに、そんな金で買った家には恥ずかしくて住みたくない。

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