子どもの家庭学習の支え方 ~先生(教科書)との共通言語で学習習慣をつける~【前編】

感染症対策で休校にする学校が多くなって、家庭学習の役割がますます大きくなりました。

どうサポートしたら良いか、家庭としては、責任や不安を感じますよね。

我が家の子ども達は、2人とも高校生なので、今はもう、教えようにも、私がわからないことが多いです(涙)。

でも、子どもの家庭学習ついては、小学校時代から実践していた幾つかのことが効果があったのかなと感じるので、それを書いてみたいと思います。



サポートその1.先生(教科書)との共通言語で指導する

全国一斉休校措置を受けて、オンライン授業や、市販の問題集、通信添削の教材などを利用しているご家庭も多いと思います。

我が家でも、オンライン授業や通信添削を利用していますが、その時に、気をつけていることがあります。

それは、「先生(教科書)の教え方をチェックしたうえで利用すること」です。

息子が小学校2年生の時、授業参観がありました。

算数の、掛け算の授業でした。

先生は、

「2×3は、2が3つ分の数です。」

というような言い回しで、式の意味を説明されていました。

子ども達は、この「◯がいくつぶん」という言い方を手がかりに、ほかの掛け算の式の意味も考えていきます。

でも、その当時の私は、家で息子の勉強を見るとき、

「2が3つ集まったらいくつになる?」

などと、自分で適当に考えた言い方で導こうとしていたので、授業参観で触れた先生の指導の仕方に、ハッとしたんですよね。

先生が、どんな順序で、どんな言い回しで、どんな絵や図を使って考えさせているか。

それは、教科書に基づき、子ども達の実態に合わせて考えられているはずです。

それならば、私が家庭で子どもの勉強を見るときも、先生と同じ順序で、同じ言葉を用いたほうが良い。

保護者と子どもとの間にも、勉強に関しての共通言語が生まれるので、その後もなにかと話が早い、という利点もあります。

家庭で子どもの勉強を見る時、教科書から大きく逸脱した方法を使わずに、できるだけ先生(教科書)と同じ言い回しをする、つまり、指導の仕方を統一する(なるべく先生の教え方に寄せていく)ようにすると、子どもも混乱することなく考えられるので、定着が良いのです。

「この部分は、先生はなんておっしゃっていたの?」

などと子どもに聞いて説明してもらうことは、アウトプットすることで子ども自身の記憶が強化されますし、保護者も、学校で行われている指導に寄せやすくなり、とても有効な方法だと思います。



オンラインや市販・通信の教材も、教科書準拠とされていたり、学習指導要領に基づいて作られていたりするはずですが、実際に毎日子どもを見て実態を把握している先生の指導法と、同じ順序や言葉で構成されているとは限りません。

学校外のコンテンツを利用することで安心したり、むしろそちらの方がわかりやすいと感じたりして、肝心の教科書を一度も開いてみることなく、先生の教え方から大きく離れた教え方をしてしまうと、混乱する子どもが出てきます。

学校と家庭(先生と保護者)は、同じ言葉で指導した方が、定着が良いのです。

(中学受験の塾などで、学校で習うカリキュラム以上のことを教えられている場合は、受験用の知識と学校の学習内容とを分けて考えることに慣れているお子さんが多いと思いますので、そのパターンはのぞきます)

「先生と家庭が共通言語で教える」ということは、指導の効果を上げるために、とても大事なことなんですよね。

実際に、うちの子達が小学校低学年の頃、算数が苦手だからと塾へ通うようになった子が、ある問題を学校で習ったやり方で解こうとしたら、

「そのやり方は忘れて。」

と言われて混乱し、よけいに苦手になってしまった、ということを聞きました。

どんな教材を利用するにしても、まずは保護者も一緒に、教科書の内容や先生が出してくださったプリントなどに目を通して、どんな順序で、どんな言い回しで考えさせているのかを確認することが大事だと思います。

<後編につづく>

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