[前編]子どもが髪の毛を抜いている。どうして?そんなお悩みについて、みぞぐちクリニック院長溝口先生に伺いました!

子どもが髪の毛を抜いたり、ずっといじっているのが気になる・・・そんな状態になっていたら要注意?
子どもの悩ましい症状について、栄養解析医であり、栄養療法専門のクリニックを開院されている医療法人回生會 みぞぐちクリニック院長 溝口徹先生に、前後編にわたってお答えいただきました。

今回は抜毛症の症状と原因についてお話します。

自分の髪の毛や体毛を抜いてしまう、抜いた髪の毛を食べてしまう・・・このような症状に悩んでいる親御さんはいませんか?
「抜毛症(ばつもうしょう)」「トリコチマロニア」と呼ばれるこの症状。
特に思春期のお子さんに発症しやすく、成人で発症している場合は子どもの頃から抜毛症を発症している方が多いです。

抜毛症ってどんな症状?

普段の生活で、イライラした時や暇な時に無意識に髪の毛をいじったり頭をかいたりすることがあると思います。
このように私達の生活の中で髪の毛を触ったり頭をかいたりすることは日常的によくあり、その程度であれば問題はありません。髪の毛を抜いてしまう行為も一過性のことが多く時間の経過とともに落ち着くお子さんがほとんどです。
ですが、頭髪や体毛がまだらになってしまう、ある部位の体毛が完全になくなってしまうなど生活に支障が出る場合は、改善に向けて対策が必要です。

抜毛症の原因は?

発症する原因は心理的なストレスが多いです。いじめやクラス内での孤立、家庭内での問題、発達障害をお持ちで友達とのコミュニケーションが上手く取れず、抜毛症を併発しているパターンもあります。
お子さんは自身で環境を変えたりすることが難しいため、我慢している事や不安に感じていること、緊張してしまうことを一人で抱え込んでしまいます。現状を回避するために何となく触っていた髪の毛を抜いてみると、その時の痛みや感触が現実から回避できると認識し、それが習慣化していきます。元々は、不安感などから回避するために行っていた抜毛が今度は、抜毛しないと落ち着けなくなってしまうのです。
また、髪の毛を抜く行為は注意されることが多いため、徐々に毛を抜く行為を隠すようになったり、してはいけないことを我慢できずにしてしまう、自身の自己肯定感の低下につながることも問題です。

今回は抜毛症の症状と原因についてお話をしました。
後編は解決策や治療方法についてお話しします。
後編へ続く>>




執筆者

溝口 徹先生
みぞぐちクリニック院長
経歴
神奈川県生まれ、1990年 福島県立医科大学卒業。
横浜市立大学医学部付属病院、国立循環器病センター勤務を経て、2003年に日本初となる栄養療法専門クリニック新宿溝口クリニック(現:みぞぐちクリニック)を開設。
精神疾患、発達障害、不妊治療、低血糖症、疲労感、自律神経失調症など栄養不足が関係している悩みに幅広く対応している。通常の血液検査の見方とは異なり、病気の有無はもちろん栄養が不足する事で起こる小さなSOSを見つける事が出来きる。治療は薬剤を使用しない為、妊婦さんやお子様にもおすすめです。
みぞぐちクリニックHP

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