2.塾が「遊び場」になってしまっている場合の対策

[1]目的を再確認する
「志望校に合格するため」「成績を上げるため」「学校の授業についていくため」「学習習慣を確立するため」など、塾に通う目的を再確認することです。そして、何のために塾へ行くのか?というゴールを再確認した上で、それと今の行動がつながっていなければ、目的を遂行することは絶対にできません。そのためにも、ゴール(目的)の確認は定期的に行うことがおすすめです。
[2]帰宅門限の取り決め
遊び場になっていると、塾が終わってから友達と喋っていたり、遊んでいたりと、自宅へ帰る時間が遅くなってしまう場合があります。そのため、家庭で「帰宅時間」の取り決めをしておくことが効果的です。ただし「塾で先生に質問をしてから帰る」「残って勉強して帰る」などと嘘をついて、実際は友達と遊んでいる・・・なんてケースもあるため、その場合は「塾の先生から連絡をもらう」ようにお願いしておくことで解消されます。
3.塾の指導レベルとお子さんの実力が合っていない場合
[1]お子さんの実力が高すぎる場合
個別指導塾であれば先生に要望を出せば良いのですが、集団指導塾になるとそうはいきません。集団指導塾で習熟度クラスが複数ある場合は、上位クラスに入れてもらえるように先生にお願いしましょう。もし上位クラスに入れてもらうための条件が提示された場合は、しっかりその条件を把握して、それが学習意欲の向上につながるのであればOK、逆に納得できないのであれば、すぐに転塾することをオススメします。
ただし、上位クラスに入れない、習熟度クラスがない場合でも、集団指導塾では「他の子の解法・考え方・姿勢」などから学べるというメリットがあります。そのため、仮に指導レベルが合っていなくても、「自分とは違った解き方をする子」「自分とは違う視点で考える子」など、他のお子さんから学べることがたくさんあることも知っておきましょう。
[2]指導レベルが高すぎる場合
まずは付いていく姿勢が大事で、これが塾に通って成績が上がる一番の典型例です。難易度やスピードなどのレベルが高すぎたとしても、それに付いていけるようになって、やがて慣れることができれば、それこそ大きな成長につながった証です。しかし、あまりにもレベルが高すぎて全く付いていけないという場合は、前述した「お子さんの実力が高すぎる場合」同様に、クラスを変えてもらうなど対策をすることが重要です。
[3]定期的に先生に相談を
そうはいっても実際のところ、塾の指導レベルと子どもの実力が合っているか?なんてことは、本当のところは先生に聞いてみないとわからないところです。そのため、個別面談や電話など、定期的にそういった機会を通して、授業の様子などを聞いてみてください。もしレベルが合っていない時は、改善策や家庭でのフォローアップ方法を相談することもできます。
おわりに
塾に通わせていても成績が伸び悩むと、「うちの子だけ・・・?」と不安になる保護者の方も多いかもしれません。でも、今回ご紹介したように、その背景にはさまざまな要因があり、多くのご家庭でよくあることです。大切なのは、子ども自身が「自分のために学ぶ」という姿勢を持てるよう、大人が環境を整えてあげること。焦らず、寄り添いながら、長い目で見守っていきましょう。