「命って、生きてるってこと」年長息子が命の重みを感じ取ってくれた気がする絵本『いのちのおはなし』

先日、息子が保育園からもらってきたお便りに1冊の絵本の紹介がありました。
『いのちのおはなし』という絵本。

【内容紹介】
95歳のわたしから、10歳のきみたちへ
「いのちは、どこにあると思いますか?」

「いのち」や、いのちをどうつかおうかと決める「こころ」は見えませんが、見えないものこそ大切にすべきです。空気は見えませんが、人が生きるのに大切だということに似ています。――<あとがきより>

95歳で現役医師だった日野原重明先生が10歳前後の子ども達に小学校でおこなっていた「いのち」についての授業を絵本にしたものです。
この絵本の内容を参考にして、保育園では園児にも分かりやすいよう内容を簡単にしてこんなお話をしてくれたそうです。
「命ってなんだろう?」
「生きてるってどういうこと?」
「命はどこにある?」

他にも、口から食べた食べ物がウンチになるまでの過程の話や、心臓、脳などの器官の働きのお話や、絵本の中にも出てくる『聴診器で心臓の音をきく』という体験もしたそう。

そういえば、「いのち」についての話は家で改まってしたことがなかったかも。(赤ちゃんはどうやってできるのか…という話はしたことがありますが)
保育園でも聞いたことだけど、もう一度家でも一緒に話したいなと思いこの絵本を購入することにしました。

購入した本を息子に見せ、
「この本知ってる?このまえ息子くんが保育園で聞いたお話の本だよ~」
と言っても、息子の反応は「???」

保育園では絵本自体は見ていなかったよう。
「このまえ保育園で『いのちのおはなし』聞いたんでしょ?どんなお話だった?」
こう聞いてみると、覚えていることを教えてくれました。

「食べたものが胃で溶けて、いらないものがウンチになって出てくるんだよ」
「いのちは長いんだよ」

おぉ~、ちゃんと覚えてるじゃん!
その流れでさっそく息子に絵本の読み聞かせをしました。

お話は、日野原先生がある小学校の4年2組に行って挨拶をするところから始まります。
「え!4年2組?お姉ちゃんと一緒じゃん!」
そう。偶然にも娘はいま4年2組。
出だしの息子の食いつきはまずまずです。

日野原先生は、黒板に長ーい線を書いて話します。

線の左端が0歳、右端が100歳。
0歳の少し右に4年生の「10歳」の矢印、100歳の少し左に日野原先生の「95歳」の矢印。
(保育園では、「10歳」の矢印の部分を「6歳」に変えて話してくれました)
いのちを一本の長い線に例えて、「いのちは、きみたちのもっている時間だといえますよ」と言っています。

印象的だったのがこの言葉。
『いまきみたちは、どのようにでもつかえる自分の時間をもっている。時間をつかうことは、いのちをつかうことです。』
『これから生きていく時間。それが、きみたちのいのちなんですよ』

この部分を読んだとき、息子がぼそっと言いました。
「なんかこのお話聞いたら、ちょっと怖い気持ちになる…」

きっと息子は、『時間を使うことは、命を使うこと』という言葉を聞いて、
「自分は時間を使っているから、命を使ってるんだ。」と思ったのだと思います。
小さいながらも、命の重みのようなものを感じているようにみえました。

私自身も、毎日慌ただしく一日が過ぎていくことの繰り返しですが、『命を使っている』と思うと、何か少しでも意味のある一日にしていきたい、毎日を大切に生きたいと思えました。

この日の寝る前に、息子に聞いてみました。
「命ってなんだった?」
息子の答えは
「いのちは、生きてるってことでしょ」

この本を通して、自分の命を大切にすること、自分以外の人の命も大切にすること、一日一日を大切に生きること、そんなことが伝わるといいなと思います。
保育園では、さらに「命は一度なくなってしまったら、ゲームのように復活やリセットはできない」ということも教えてくれました。

何度も読んであげたいなと思える絵本でした。
今度は4年生の娘も一緒に読もうと思っています。

 

ちなみに、うちの娘はパラパラめくっただけで読むのを拒否しましたが(読書嫌いの娘には文字量が多かったかな…笑)、小学校高学年くらいのお子さんならこちらもいいかもしれません。
同じく日野原先生が書かれている『十歳のきみへ ―九十五歳のわたしから』
これは私が読もうと思います^^;

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