[8]妹優先夫|父親がいない甥を構う裏で妻と息子を傷つけている自覚が無い夫

アイコンイメージ
前回のお話

運動会で息子のケンシンくんはパパにかけっこを見てもらいたくてとても張り切っていました。それなのにシンジさんは、甥タイガくんの運動会で「家族競技に出て欲しい」と義妹カオルさんから連絡が来ると、お父さんがいないタイガくんを「かわいそう」と言って、タイガくんの運動会へ行ってしまいました。ケンシンくんには「間に合ったら行くからな」と曖昧な約束をしていたシンジさんがけんしんくんの頑張って1番になったかけっこを見に来ることはありませんでした。更にその日の夕飯も、タイガくんが頑張ったからと言う理由で、カオルさん達と外食のため家族の夕飯にも帰ってきませんでした。

1話目から読む

妹優先夫[8]息子を一番に考えて欲しい

夜、シンジさんがカオルさん達との夕飯を終えて帰ってきました。「ただいま~疲れた。ケンシンどうだった?」と悪びれずに言うシンジさんに、ユキノさんは「ちょっと話があるから座って」と静かに言いました。

そのひのケンシンくんの運動会での様子をシンジさんに伝えたユキノさん。「あのさ、ケンシンずっとパパのこと探してたよ。間に合ったら行くって言葉、信じてたよ。」
そのことばにシンジさんは「え?」と驚いた様子です。

ユキノさんはだんだんイライラが治まらなくなってきました。「なのに外食?ケンシン寝ないでずっと待ってたよ?」するとシンジさんは「だったら早く帰ってくるように連絡くれれば・・・」と言い掛けましたが、これまで義妹のカオルさんを最優先にしてきたシンジさんをずっと見ているユキノさんは「連絡したら早く帰って来た?来ないでしょ?」とシンジさんの行動はよく分かっていました。

カオルさんは、ケンシンくんの悲しそうな顔を思い出すと怒りがおさまりませんでした。「カオルさんがシングルマザーで大変なのは分かる。ずっと親代わりだったからシンジが助けたいって気持ちも分かるよ。でもさ、今の私やケンシンの事を無下にしてまですることなの?」怒りで震える手を握りしめて、ユキノさんは言いました。

「無下にだなんて、そんなつもりは・・・」シンジさんには自分のしたことがあまりピンと来ていないようでした。「ケンシンのこと一番に考えてよ、お願いだから。」ユキノさんはハッキリとシンジさんに伝えました。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
9歳男児6歳女児の2児の母です。

この記事をSHAREする