妹優先夫[6]父親不参加の運動会

義妹カオルさんが離婚して1ヶ月。ユキノさんの不安は的中し、家庭を大切にしてくれるシンジさんと息子ケンシンくんとの幸せだったユキノさんの家庭には変化がお起きていました。
ケンシンくんの運動会の前夜。突然シンジさんは、ケンシンくんの運動会には参加せず、甥っ子タイガくんの運動会に行くと言い出しました。カオルさんに、親子競技に出て欲しいと言われたそうなのです。

パパとママが見に来てくれる運動会を楽しみにして、張り切っているケンシンくんの事を想うと、当然ながら納得いかないユキノさん。ところがいくらシンジさんを責めて説得しようとしても、カオルさんが小学生の時にお義父さんがいないと悲しそうな顔をしていたことを思い出すと、無下にできないとしか言わないシンジさん。ユキノさんはタイガくんが「お父さんが来る」とみんなに言っていると聞き唖然としました。

甥っ子に寂しい思いをさせたくないと、息子ケンシンくんのことを忘れているかのように言うシンジさんに、ユキノさんは腹立たしく思いました。シンジさんはケンシンくんの父親です。それなのにシンジさんはタイガくんのことばかり。

「ケンシンの気持ちはどうなるのよ?」と怒りでワナワナ震えて言うユキノさんに、シンジさんは「ケンシンはまだ小さいからユキノがいれば大丈夫だろ?」と、明らかに優先度が違う言い方をしました。
両親の会話が聞こえたのか、寝ていたケンシンくんが起きてきてしまいました。「パパ~。うんどうかいこないの?」心配そうに聞きに来たのです。

そんなケンシンくんに、シンジさんは笑顔で「大丈夫!間に合ったら行くからな!」と約束をしました。パパの言葉を信じて、ケンシンくんは嬉しそうに「うん!ぼくがんばるね!」と言いましたが、ユキノさんには不安しかありませんでした。
※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
9歳男児6歳女児の2児の母です。