妹優先夫[エピローグ]自分自身の行いがすべて裏目に出た夫

そして、ユキノさんとシンジさんが離婚して一年が経った時のこと。
カオル「ごめん!今日は仕事だからタイガのことよろしく!」
シンジ「了解」
カオルさんとやりとりしたシンジさんはカオルさん親子の家に行くと、「ママ、彼氏ができたんだって・・。最近俺と遊んでくれない」タイガくんの言葉を聞いて「え・・」シンジさんは愕然としました。

そして、「タイガのこと、もっと大切にしてやってくれ!寂しがってるじゃないか!」シンジさんがカオルさんに詰め寄ると、「はあ?お兄ちゃんだって、ケンシンくんに同じようなことしてたじゃん!」とカオルさんは反発。

「な・・なんだよそれ??俺はカオルとタイガのことを思って・・」シンジさんがそう言うと、「うるさいなー!そんなこと言うならもうお兄ちゃんは必要ない!!」カオルさんが突然大きな声で言うと、「な・・俺は自分の家族よりもカオルたちを・・」とカオルさんに迫ります。

すると、カオルさんが「なに?その恩着せがましい感じ。あーやだやだ。私たちを優先したのはお兄ちゃんの意思でしょ?」イライラしながら言うのを聞いて、「は・・?」と言葉を失うシンジさん。
そして「もう、うちには来なくていいから」そう言って去っていくカオルさんを、シンジさんは呆然と見つめていました。その後、カオルさんからシンジさんへの連絡はパタリとなくなったとか。

父親がいないからかわいそう。その思いでカオルさんのことを幼少期からずっと何よりも優先してきたシンジさんでしたが、その行動によってカオルさんは『男性は自分の言うことを何でも聞いてくれる、優先してくれる』と考えるようになったようです。付き合った男性や別れたご主人にも、シンジさんと同じように求めてしまっていたのですね。
家に戻り、ユキノさんから送られたケンシンくんの写真を見つめ「ケンシン楽しそうだな・・」と思わず涙がこぼれるシンジさんは、「俺は一体何をやっていたんだろう・・」自分自身のしてきたことを後悔してもしきれません。
そんなシンジさんを励ますかのように、「ケンシン今度パパに会いたいって」と、ユキノさんからひとこと添えられていたのでした。
※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
9歳男児6歳女児の2児の母です。