「遊ぼう」「入れて」が言えない年長息子。親はどう教えるのが正解?保育園の先生に相談してみた。

5歳息子は公園遊びが大好きです。
どんな炎天下でも、多少の雨でも「公園行きたい。」と。
遊具で遊んだり、ただ走り回ったり、時々お友だちがいると一緒に鬼ごっこやかくれんぼを始めたりします。

もし我が子が他の子へのかかわり方がわかっていない様子だったら、どう助け舟を出しますか?
私には公園遊びの際の息子の言動で以前から気になっていることがあって、保育園の個人面談があったので先生に相談してみました。
それは、「お友だちとのかかわり方」。特に、公園で初めて会う子たちとのかかわり方です。このままだと初対面の人に誤解される、嫌われるのではないかと心配になっていたのです。例えば、こんな感じ。



自分が大好きなモノをお友だちも好きとは限らない


公園で自分と同じ歳くらいの子を見つけると、一緒に遊びたくなる息子。
すぐさまニコニコ顔でかけ寄ります。
その子が同じ保育園の子だったり、同じマンションの子だったりすると、「あ、トラくん!」と言ってくれて一緒に遊び始めます。でも、知らない子だとそうはいきません。

息子は、知らない子たちでも興味があるとかけ寄って行きます。それ自体は積極的でいいなぁと思うのですが、心配になるのは息子のアプローチ方法。ほとんど伝わらないのです。
先日のことを例に挙げると、息子より少し大きい1年生くらいのお兄ちゃんたち3~4人が公園でおもちゃの剣を持って戦いごっこをしていました。そんな楽しそうな遊びを見逃す訳がない息子。
さっそく走って行ったのは良いのですが、遊んでいる男の子たちのそばに立って、ポーズを決め始めたのです。それは明らかに息子のコレクションのヒーローたちのポーズ。でもそんなことは親である私にしかピンとくるはずもなく、男の子たちは息子をチラッと見て、また遊び始めました。
走り回る男の子たちにニコニコとついて回る息子。時々またポーズを決めたり、「かかってこい」とか言って戦いを挑むも完全に無視され続けていました。
親としては何とももどかしいような、居たたまれないような気持ちです。
それでも私はじっと様子を見ていました。子共同士のかかわりは、子供が肌で感じ取って覚えるのがイチバンかな、と思っているからです。時々息子が私の方へ走ってきた時には、たまらず「お兄ちゃんたちに何か言わないと気づいてもらえないんじゃない?」「お兄ちゃんたち、ウルトラマンのポーズがわからないんだと思うよ。それよりトラの言葉で遊んでって言ってみたら?」などと声をかけていましたが、息子は終始同じアプローチ。そしてずっと無視され続けました。




公園の帰り道。
トラ、楽しかった?
「うん・・・」
何が一番楽しかった?
「遊具だよ。」
そっか・・・あのお兄ちゃんたちとは遊べた?
「・・・。」下を向き始めました。
何か言われたの?遊ばないよー、とか?
「・・・。」息子はしばらく沈黙を続けましたが、たまらなくなって半べそ、半怒りで
「知らんぷりされたんだからっ!もう聞かないでっ!!」

その日の夜、お風呂でゆっくりしながらまた息子と公園での出来事を話しました。
どうしてお兄ちゃんたち、知らんぷりしたんだろうね。
「わかんない。」
トラがママと遊んでいる時、知らない子が急にきてママに「オレと戦えっ!」て向かってきたらどういう気持ち?
「嫌な気持ち。」
そっか。もしかしたらさ、トラはヒーローの味方のつもりでもお兄ちゃんたちはわからなくて、トラが急に戦ってくる敵に見えたのかもしれないよ。
「そうかも。」
じゃぁ、クイズ!知らない子と一緒に遊べる魔法の言葉はどれでしょうか?1、オレと戦え!2、入~れ~て。3、何やってるんだよう?
「入~れ~て、だよ。」
少し恥ずかしそうに息子は答えました。
わかってはいるようです。かかわり方が全く分からなくてあのアプローチなのだったらどうしようかと心配だった私としては、少しホッとしたのが本音です。




数日後、公園へ歩きながら息子に声をかけました。
「今日は公園に知っている子がいるといいね。でもさ、もし知らない子でも、一緒に遊びたいなって思ったらあの魔法の言葉を言ってみたらいいんじゃない?」
息子はニコニコして「うん、そうじゃない?」

さて、公園には小さい子が数人砂場で遊んでいて、グラウンドではトラと同じ歳くらいの男の子がお父さんとボール遊びをしていました。トラはしばらく自転車の練習をしたり、遊具で遊んだ後、やっぱり同じ歳くらいの男の子が気になる様子。
その日、息子はその親子の方へ歩いて行って「入~れ~て。」と言えました。
今考えると、お父さん(またはお母さん)が一緒に遊んでいる子には声をかけやすい様子です。何はともあれ、「いいよ。ボールをキャッチするんだよ!」快く受け入れてもらって、さらに男の子の知り合いらしき少しお兄ちゃんも参加してきて、息子はとっても楽しそうに一緒に遊びました。

保育園の先生に相談してみると・・・

ちょうど保育園で個人面談があったので、公園での出来事を話しつつ、園で息子はお友だちとどうかかわっているのか聞いてみました。
すると、息子は恥ずかしがって言えない場面があるとのこと。例えばクラスみんなで数字の読み書きを習っている時に「わからない」と先生に言えず、いつまでもソワソワと他ごとをしたりよそ見をして、何度目かに注意されると「だってね、わからないの。」と告白。あるいはいつまでも制服から遊び着に着替えずウロウロしている息子に先生が何度か声をかけて初めて「あのさ、制服のたたみ方がわからないんだもん。」と。先生が「じゃぁどうすればいいと思う?」と聞くと、「先生に教えてもらえばいいんだよ。」と答えるのだとか。

クラスのお友だちとは誰とでも楽しそうに遊んでいるとのことで安心しましたが、私の心配は、息子のことを知っている子は息子がヒーロー好きでよくマネをしていることや、大相撲好きでお友だちと取り組みをしたがることを良くわかっているからすんなり遊んでくれるけれど、知らない子は突然現れた息子に「オレを捕まえられるか?」とか「戦うか?」などヒーロー口調で言われたら、ただの変なヤツじゃないですか。アプローチの仕方がわからないわけではなさそうなのに、このままでは誤解される子・・・嫌われちゃう子になりそうで心配です。
子共同士のかかわりに親が入っていくのは違うと思うのですが、かといって私の息子への対応は正解なのかも心配です。

すると、先生のアドバイスは以下の2つでした。
・トラくんはまだ5歳。恥ずかしい気持ちが先に立ってしまうからそのような行動に出るのでしょうね。でもわかっていても明日すぐにできるようになるわけがありませんから、少しずつ様子を見ていて大丈夫!
・お母さんの対応は上手でしたよ。お友だちの前で「ああしなさい、こう言いなさい」と言うのではなく、トラくんの気持ちに寄り添いながら、上手くいかなかったあとや、公園へ行く前に次は言ってみようと、できなくても何度も言って挑戦してみたらいいですよ。

そうか。まだ5歳。
私の感覚で、例えば急に現れた知らない人が突然「私についてきて!」みたいなことを言われたら完全に引く・・・でもまだ息子は未完成の子供だから、ヒーローのふりをしなくたって大丈夫だと、繰り返し教えてあげればいいんだ!



また公園でヒーローになってる。その時夫と話したこと

数日たって、また別の公園。その日は家族3人で出かけていました。
息子と同じ歳くらいの子が6~7人遊んでいた公園でテンションが上がった息子は、またヒーローになってしまいました。
コロンと手をついてしまった小さい子のそばへ行ってそっと手を差し伸べてあげたり、女の子たち3人が遊んでいるところへ近寄ってカッコイイポーズを決めてみたり(いや、実際にはめちゃ恥ずかしいのですが)、男の子たちへはまた「こっちまで来れるか?」とヒーロー口調で言って無視されたり。

息子の様子を見ていた夫は、育て方を何か間違えたのかな、と心配そうに言いました。
夫は愛する息子がお友だちへのアプローチ方法がわからず、または恥ずかしすぎて、人には伝わらない行動をとっていること、そして無視されるところを見ていられないという様子でした。
「テレビの見過ぎかな。それか、ヒーローのマネをしたときに『カッコイイ』とか言い過ぎたのかな。」
ちょうどその時、すべり台の上から私たちに向かって、ボクは海賊だよ~!と叫ぶ息子を見て
「こういうのとかさ、ノリ過ぎたのかな。『ちがう』って教えるべき?」

夫の気持ち、すごくわかります。居たたまれない気持ち。「見ていられなくてつい、こっちにおいで!と呼び戻してしまうけど、そしたらいつまでも理解しないままだからわからせた方がいいんだよね」という夫に頷きながら、先生から言われたことを伝えました。

その夜、お風呂から聞こえてきた息子に話す夫のことばに、フフフっとひとり頷いていました。
「今日はなんかお友だちと一緒に遊べなかったね。なんで知らんぷりされちゃったんだろうね。」
「ヒーローじゃなくて、トラになってお話してみたらいいんじゃない?その方がみんな聞いてくれるよ。」

どうすればよいのか、感じ取るのも、やってみるのも息子自身。
親は、見守りと必要な時だけの助けのバランスを上手く使いこなさないといけないんですね。
ひとりっ子の息子。家で、ひとりでごっこ遊びをすることが多く、誰かの役になり切ってセリフを言ったり、かと思ったら突然お相撲さんになってぬいぐるみと取り組んだりと「ワールド」に入り切ることが多く、それを公園にまで持ち込むとやっぱり少し心配だったり、息子の「恥ずかしい」のポイントとは・・・と思ったりもしますが、夫も私もコミュ障ではない、いやどちらかと言うと外面は良いのだからきっと大丈夫!個人面談で先生に相談をしてからそう思えるようになりました。

トラのママ
大相撲大好き年長さん息子の子育て真っ最中ワーママ

スポンサーリンク

Twitterでフォローしよう

おすすめの記事