前回の話
母方の家に代々引き継がれている市松人形の「いちまさん」。マキさんにとっては、子どもの頃からちょっぴり怖い存在でした。第二子のソウスケくんのお披露目会の日にいちまさんが消えてしばらく経つと、いちまさんを盗んだ山本さんが怯えたようにいちまさんを返しにやって来ました。山本さんの話によると、毎晩いちまさんが夢にでてきて「帰りたい」と泣くようになり、最近は「早くかえせ!」と怖い顔と声で言ってきていたのだそうです。
うちの市松人形が見てる[10-2]後悔と反省
「それで思ったんです。このお人形は園田さんちにいるべきだって・・・」と言う山本さんに、私は「・・・きっと山本さんの中の罪悪が見せた夢ですよ。」と言いました。
「本当にごめんなさい。あの・・・もうお返ししたんで大丈夫・・・ですよね?」と山本さんはまだ不安そうです。「た・・・たぶん。」まさかいちまさんが山本さんの夢でそんなことを言っていたなんて思いもしなかった私は曖昧な答えしかできませんでした。
「そんなに怖い夢だったのかなぁ。うーん・・・」久しぶりに我が家へ帰ってきたいちまさんを見て、私は首をひねるばかり。
こうして山本夫妻は再度頭を深く下げて帰っていきました。
すましたお顔で帰って来たいちまさん。何はともあれ売られてしまう前に無事に園田さんの家に帰れてよかったですね。
ママ広場オリジナルマンガ「うちの市松人形が見てる」は毎日更新します。おたのしみに!
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※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:左近寺しゅうり
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