毎日一緒にいる息子の発言を、「お兄ちゃんになったからなんだなぁ」と改めて思ったのは、保育園で同じクラスのRちゃんママに会ったときの会話がきっかけでした。
Rちゃんは1歳の時から同じ保育園に通い、家も近所なので息子のトラと仲良しの女の子。
嬉しいことに、お家で保育園のことを話す時に息子の名前もよく出てくるそうです。
「Rはずっと『トラちゃん』って言っていたのに、年中さんになったら急に『トラくん』って言うようになったんですよ~。なんだか成長を感じますよね。」
Rちゃんママと、ホントですねぇ、大きくなりましたねぇなんて言いながら走り回って遊ぶ2人をしばらく眺めていました。
男の子、女の子という違いを意識するようになったのかな。
Rちゃんは会うといつも駆け寄ってきて、可愛いキーホルダーやシールなどを見せてくれるのですが、
そういえば以前はラムネやボタン、買ってもらったおもちゃだったな。
お話の内容も「ネックレス持ってる?」とか「こんな夜からどこへ行くの?」などすっかり"女子"に。
かわいいなぁ。
息子はどうかな?
かわいくないよ!
ふとした仕草や表情(泣き顔ですら)、発した言葉(まぁ何を言っても)、毎日のように「かわいい」と言ってそのたびにニコニコしていたのに。
自分で選んで着替えたお気に入りの恐竜Tシャツとオシャレ短パン、そしてくつ下もキメキメのある日、
「お、もう自分で着替えられたの?やるじゃぁん、今日の服、かぁわいいじゃん。」とほめるとチョット不満そうな顔で
「かわいくないよ!」
「かわいいんじゃなくて、カッコイイんだよっ!」
以来、最高の賛辞はカッコイイです。
男前でも喜びます。
しかし、「『かわいい』は赤ちゃん。ボクはオトノノコだから『カッコイイ』んだよ!」
だそうです。男の子、ね。
ボクがやっつけてあげる
やはり強いものに憧れるようですね。
最初はお相撲さん。
実際に朝稽古を見に行って写真を撮ってもらったこともあるので、
その大きくて強そうな様子は息子が自分で見て、スゴイ!と思ったようです。
そして、ライオンやゾウなどの大きな動物からの、恐竜。
ガオー!ガー!ガー!
ばかり言い出した時にはどうしようかと思いました。
はい、やっぱりハマりました、みんなのヒーロー。
息子はだんぜんウルトラマンシリーズ、特にウルトラマンゼロの大ファンです。
ウルトラマンのソフビが増えると当然、戦う相手の怪獣たちも。
ビデオや動画を観ながら、自分もバスタオルのマントと積み木の武器で、見えない相手と戦っています。
初めはもっぱらヒーロー役でしたが、最近は"ワル"にも憧れてきたのか、
「お前なんか、怖くないんだぜぇ」って。
10代の子が"ちょっとワル"に憧れるアレ、既に4歳からあるのかな(笑)。
強いものに憧れだしてからは、「誰かを守る」ことを知ったようです。
今までは雷が鳴ったら「きゃぁ!」と抱きついてきたけれど、今は怖がりつつも我慢して
「ゴロゴロさんがきたらボクがやっつけてやるぅ!」
「大丈夫か?怪我はない?」(←ごっこ遊び。ぬいぐるみの国を守っているらしい。)
「おばけ怖くないよ、ボクがパーンチしたら大丈夫だからね。」
「コロナはね、ボクが踏んづけてあげる。」
そして、一番大好きなお友だち(IKEAで買ったパンダのぬいぐるみ)に「大丈夫だよ、ボクはちょっと保育園に行かなきゃいけないんだけど、ここで待っててね。早お迎えで帰ってくるからね。」と精一杯の優しい声で語りかけています。
...守ってくれるのはママじゃなかった...。
かわいそうだよ
他人の気持ちを想像できるようになってきたようです。
人だけでなく、その優しい気持ちは野菜にも向けられます(笑)。
「ボクね、ニンジンさん食べられるよ。お野菜ちゃんと食べないとね、お野菜がかわいそうだよ!」
また、何度「歯磨きしてきなさい」と言っても遊びに夢中で聞こえない時(いや、聞こえないフリをしている時)にわざと「あぁ、お話聞いてくれない。フンッ。」と言うと突然半泣きで
「あーフンって言った!フンて言ったらダメなんだよ本当は。フンって言ったらね、悲しくなっちゃうんだよボクが。フンって言わないで!」
...。説教です。長いです。というか聞こえていたんですね。
床に寝そべる夫にうっかり躓いてしまった時は、
「あーママ、パパにぶつかったよ。パパ痛いよ。ごめんなさいちゃんと言って。」
...完全に、保育園の先生に言われた言葉でしょう。
毎日一緒に過ごしていると、もう今となっては意思疎通が言葉でできることが当たり前になってきていますが、息子の発言ひとつひとつを思い出して、なぜ?成長過程ゆえなの?というところに意識してみると、たくさんの言葉を覚えて、自分の主張や感情、説明などをちゃんと言葉にして伝えられるようになったんだなぁ、お兄ちゃんになったなぁと成長を感じました。
なんだかほっこりして、私の心にゆとりが生まれたような気がしました。