[8]義母からの手紙|「嫌だ!知らない」失いつつある義母の記憶から私がいなくなる絶望感

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前回のお話

シンゴさんの妻であるカスミさんは介護施設に入居した義母トミさんから手紙を受け取りました。その手紙には、カスミさんと初めて会った時からのことが書かれていて、結婚、出産に子育てのことまで。さらに自身の物忘れがひどくなり、何も分からなくなる前に伝えたいと義母は感謝の気持ちを綴り、それを読んだカスミさんも、義母に初めて会った時を振り返り、「シンゴさんが人を大切にする人なのは、お義母さんを見ていたから」と義母に感謝の気持ちを伝えました。

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義母からの手紙[8]義母の記憶がどんどん消えていく

義母は、物忘れもひどくなり、少しずつ調子が悪くなってきていました。

「お義母さんの調子が悪くなってきて心配したけど、昔のことを時々思い出すみたいで、新婚旅行の話もしてくれましたね」
「まさか私まで行くと思わなかったよ。分かんないことだらけで、でも、カスミさんがいつも助けてくれてね」

「義母の言葉を聞いて、『覚えていてくれてるんだ』と嬉しくなったカスミさん。でも・・
ある時「泥棒!」と大きな声が!

「財布を取られたんだ。お金がない!」と興奮している義母に、「母さん!落ち着いてよ」シンゴさんがなだめようとしました。「お義母さん、私です!カスミです!」そう言って、カスミさんも義母の近くに行こうとすると、「嫌だ!」と大きな声で拒絶されてしまいました。

「だれ!?知らない!!」と強く拒絶され、カスミさんはどうしていいかわかりませんでした。

「ショックで涙が出ました。お義母さんは何も悪くないのに・・。その後も、お義母さんは良くなったり悪くなったりを繰り返し、その後しばらくして、シンゴさんに『あのこと』を聞きました。
「え・・」シンゴさんの言葉に、思わず言葉を失いました」

「お義母さんが?」とたずねると、「うん・・。介護施設のこと、調べてるみたいなんだ」
シンゴさんの言葉に、カスミさんは絶句してしまいました。

※ストーリーはフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。
SNSで育児絵日記を描いています。

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