[5]義母からの手紙|物忘れがひどく何ができないのかも忘れる。じわじわと義母の思い出を侵食

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前回のお話

シンゴさんの妻であるカスミさんが、介護施設に入居した義母トミさんから受け取った手紙には、カスミさんと初めて会った時のことから結婚、出産、そして子育てに対する考え方の違いから言い合いになったことなど、これまでにあったことが詳細に書かれていました。そして孫にあたるツヨシくんの育て方をみて、2人の愛情に包まれて育つツヨシくんの成長を想像するだけで、幸せな気持ちになるのでした。

1話目から読む

義母からの手紙[5]「二人で話し合って」遺産話に立ち入らない嫁の気遣い

義母からの手紙は、とても長く、これまでのことが義母の気持ちとともに詳細に書き留められていました。
「私はこれまで、知らず知らずにカスミさんを傷つけることを言ったかもしれません。でも、カスミさんは私の意見を聞いてくれつつも、しっかりと自分の考えを話してくれましたね」

「遺産の話を伝える時も」
「嫁の私が出ては拗れるので、お義母さんとシンゴさんで話し合ってください」
「カスミさんにそう言われた時は少し寂しかったけれど、でも同時にあなたの気遣いも分かりました」

「そして、そのうち少しずつ物忘れがひどくなりました」
「あら・・・」と町の中で立ち尽くす私。

「出かけても、帰り道が分からなくなることが多くなり、探し物も全く見つからなくなりました。
そしてついに・・」

「母さん!大丈夫か!?もう・・何やってんだよ・・!」
「ボヤ騒ぎをおこしてしまった時は、シンゴにひどく叱られ」

「それから火を使うのが怖くなり、料理もできなくなりました。テレビのリモコンの使い方も、電気の点け方もわからなくなり・・何ができないのかも忘れてしまいます」

手紙には、義母の苦悩する気持ちがまざまざと書かれていたのでした。

※ストーリーはフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
元気姉弟を子育て中の主婦。
SNSで育児絵日記を描いています。

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