[2]義母の遺産騒動|ケンカを繰り返して築いた関係「うるさいねぇ!」嫁に跡取りを迫る義姉を戒める

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前回のお話

妻静江さんは完全同居している義母トキさんの介護をしていました。同居し出した頃はいろいろあったけれど今は穏やかな生活を送るように。そんなある日、義母の食事を介助していると、突然「ありがとうねぇ・・」と言われるもサラッと受け流した静江さん。義母の死期が近いことを察し、夫吉雄さんに、吉子さんと吉美さんの義姉2人を呼ぶように頼むと、「介護は絶対手伝わないのに文句ばっかり」と憤る娘涼子さん。涼子さんをなだめつつ、「本当は・・お父さんがもっとガツンと言ってくれたら」と本音が出る静江さんに、「す、すまん・・」と申し訳なさそうに謝りました。

「ぴ、ぴっつぁ!?西洋かぶれな!」食わず嫌いの義母が豹変

ある日のこと、義母の食事の介助をしていると、突然「ありがとうねぇ・・」と義母がお礼を言い出すことで、義母に残された時間がそう長くないことを悟りました。その後、夫に二人の義姉を呼ぶように言ったものの、涼子は大反対!「介護は絶対手伝わないのに、いつもお母さんに文句ばっかり」と不満そうな涼子をなだめるも、「お父さんがもっとガツンと言ってくれたら」と本音がポロリ。夫は申し訳なさそうに佇んでいました。

この家で義母との同居が始まったのは、20年ほど前に義父が亡くなってから。
「この家にお母さんひとりでなんてかわいそうだわ!」「そうよ吉雄。あなた長男なんだから、もちろん一緒に同居するのよね?」二人の義姉に詰め寄られ、「わ、わかった・・」と呟いた夫。

その後、義母との同居が始まりました。
炊事、掃除、洗濯・・何から何まで「この家」のやり方を押しつけてくる義母とは何度もケンカすることに。
「何度言ったら出来るのよ?」義母にそう言われ、「私はこっちのやり方がいいと思うんです」と答えると、「ほんと、気の強い嫁だこと!」と義母が反論しました。

でも・・お義母さんは意外と新しいもの好きで、納得できれば受け入れてくれるタイプ。ぶつかりながらもいつの間にか仲良くなっていました。
「ぴ、ぴっつぁ!?そんな西洋かぶれな・・」そう言いながらもパクっと一口食べると、「・・あら?美味しい・・!」とビックリ!「あら~?・・お好きなんですか?」と言うと、「フンッ!ま、また作ってくれてもいいわよ」と頬を赤くしながら答える義母が可愛く思えたりも。

また別のとき、2人目不妊に悩んでいた私は義姉たちに跡継ぎをと責められました。
「長男の嫁の癖に跡取りを生まないなんて・・」「葉山家が断絶しちゃうわ!」と散々文句を言う義姉たちから庇ってくれたのはお義母さんでした。
「うるさいねぇ!」

「静江さんは涼子っていう優秀な孫を生んでくれてるんだ。今時男だの女だの、どっちでもいいんだよ。フンッ」と義母が言ってくれ救われた気分になったのです。
そんな義母がもうすぐいなくなる・・。もちろん、介護は楽じゃないからホッとする気持ちもどこかにあるのは確かでした。でも・・それ以上に寂しい。お義母さん、もっと長生きしてほしいよ・・
そう思うと、涙が止まりませんでした。

義母との同居が始まったのは義父が亡くなった後、今から20年ほど前、吉雄さんが義姉たちに詰められたから。同居したての頃は、ケンカが多かった静江さんと義母。でも、ぶつかりながらも仲良くなっていった・・。「そんな義母がもうすぐいなくなるなんて・・」そう思い涙が止まらない静江さん、長い長い時間を義母と過ごして思いを共有したことが、ひしひしと伝わってきますね。

※ストーリーは実話を元にしたフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:ポジョ
在宅デザイナーの主婦です。息子と夫、そして猫と暮らしています。

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