家のルールなど覚えなくて良いと嫁を庇う義母

結婚の挨拶にエプロンを持ってきていないと義祖母に責められて唖然としている私をフォローするように、義母が台所へ案内してくれました。そして先ずはおじいちゃんの食事のルールを細かく指導する義母。次におばあちゃんの食事は別のおかずを用意するのだと説明されて思わず「毎日こんなにたくさん作るんですか?」と聞いてしまいました。
「そんなに大変じゃないからすぐ慣れるわ」と答えつつ、台所の外で2人の様子を見ていた義祖母が居間へ戻って言ったのを義母は見逃しませんでした。

聞いていた義祖母がいなくなったとたん、義母は大きなため息をつくと私に「こんなの覚えなくていいから。大丈夫、ごめんなさいね色々」と困ったような笑顔を見せました。
そして、「申し訳ないけど手伝っているふりだけしてくれる?」と言ったのでビックリ。

何をしてよいか分からず立っている私のそばで、義母はてきぱきと食事の準備を終わらせました。そしてまたみんなに聞こえるように大きな声で「ゆかりさん手伝ってくれてありがとう!いつもよりも早く終ったわ~」と言いました。いえ、私何もしていません。それでも「じゃ、このまま運ぶの手伝ってくれる?」と義母に言われるがまま、私は義母の作った料理を運びました。

義母は義母父母と義父が座る食卓に作ったものを並べながら、「お待たせしました。今日はゆかりさんのおかげで早くできました!この和え物ととお味噌汁はゆかりさんが作ったのよ~」と嘘ばかり・・・。私も並べるのを手伝いながら、義母の食事は運ばれていないことに気付きました。

「私はいいのよ~。まだやることがあるから。それよりも食べて食べて。」と笑顔で言うと、忙しそうに台所へ戻って行ってしまいました。その慣れた様子を見て、私はもしかして義母はいつも一緒に食べていないの?と疑問に思いました。お邪魔してからずっと思っていたけれど、ともやの家族、やっぱりちょっとおかしい!私のモヤモヤは確信に変わりました。
家族全員の食事を、しかも一人ずつ違うおかずや味付けの好みまで把握しながら準備する家のルール。それをするのが義母だけとは、かなりしんどそうですよね。家族の夕飯なのに食事を運ぶことすら誰も動かないことに驚きです。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。
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