[3]家庭内カースト|義祖父母に曖昧な態度で苦笑いの夫と息子夫婦を家から遠ざけようとする義母に違和感

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前回のお話

ともやさんとの結婚挨拶のため、ゆかりさんが訪れたともやさんの実家では、義父母と一緒に義父の両親が同居していました。ニコニコと出迎えてくれた義母よしこさんにホッとしたゆかりさんですが、義祖父母は、よしこさんがお茶を出してくれると「出す順番が違う」「ぬるい」とダメ出し、ケーキを出してくれると嫌味を言うなど、なにかとよしこさんに厳しい態度です。義祖父母が結婚後に住む場所を聞いてきた時に、同居を迫られているとゆかりさんは感じましたが、義母がゆかりさん達をフォローするかのように、さりげなく遠くの市の方が良いと発言する様子を見て、ゆかりさんは義母だけは同居を望んでいるわけではないのだと不思議に思いました。ともやさんから、実家からは遠くなる場所を候補にしていると聞いた義祖父母は2人とも反対のようで、執拗に同居を迫りました。

1話目から読む

家族が将来の話をする中、嫁だけが蚊帳の外。

結婚してからの新居は、A市かB市で迷っていると伝えているにもかかわらず、もっと近くに住むように言い出した義祖父母がとうとう同居を提案し始めました。さりげなく実家から一番遠いB市が良いのではないかと勧める義母よしこさんは、同居の話を聞いて今度は「ここからだとゆかりさんの職場が遠くなるんじゃない?」となんとか阻止しようとしているように聞こえました。「よしこは本当に余計なことを」と舌打ちした義祖父がともやさんに同居にしなさいと伝えると、「そうだね、ゆくゆくは・・・」と苦笑いしたともやは、「でも俺の仕事もあるし、ゆかりと2人で住みたいかな~最初は。」と言いました。

ともやの言葉を受けて「そうねそうね」と大袈裟に同意したよしこさんは、義父にも「最初は2人がいいわよね、ね、お父さん」と話を振りましたが、義父はただ黙って頷くだけ。

会話が途切れ、居心地が悪くなった私はこのタイミングで「お手洗いお借りしてもいいですか?」と、いったん席を外すことにしました。

部屋に戻ろうとすると、中からまだ新居のことで話し合っている義祖父母たちの声が聞こえてきたので、中に入らずにそっと聞き耳をたてていると、同居を勧めないよしこさんが義祖父母に「よしこはどうして一緒に住めって言わないの?」「ともやたちが一緒に住めばよしこだって助かるだろうに」などと口々に責められていました。それでも「でもやっぱり、最初は2人で・・・」と私たちのことを想ってくれる義母の声も聞こえました。

「そんな甘いこと言って!戻ってこなかったらどうするつもりだ?」と怒り出した義祖父をなだめるように、義母は「大丈夫よ!将来の事、しっかり考えてるわよね、ともや」と言うと、ともやも「うん・・・将来のことは考えているよ」と少し動揺した声で言っていました。私は内心(将来?どういうこと?)と少し心配になりました。結婚が決まってから今まで、義実家に戻る将来の話なんて、一度も聞いていなかったからです。

ともやが「ゆかり、ちょっと遅いから見てこようかな」とともやが言ったタイミングで、私は部屋に入りました。「大丈夫?体調悪くない?」と気遣ってもらいながら、何とも言えない気持ちでした。義祖父母はともかく、ともやと義母の違和感がなんだか違和感があるように感じていました。

結婚後にどこに住むのかという話題自体はそれほど不自然な話題とは思いませんが、義母がさりげなく、でも必死に実家から遠ざけようとしているように感じられることや、ひと言も話さない義父、そしてなんだか歯切れの悪いともやさんが義祖父母に「考えている」と答えた将来のことが気になりますね。違和感を感じたゆかりさんの気持ち、わかります。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:まりお
2児の母です。

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