あれ? 口を開けると痛い、かも……
2ヶ月ほど前から、何かを食べたり、話したり、あくびをしたり。
口を開けると、耳の奥に重く鈍い痛みを感じるように。
痛みは日によってかなり異なり、「すごい痛い、明日は病院行こう」と思うと翌日は意外と平気だったりして、病院を受診するタイミングを逃し。
「中耳炎か、外耳炎かな?」
と思いつつ、のらりくらりと痛みを感じながらも、普通に生活を送っていました。
(自分のために病院へ行くのって、子供の時と違い、つい後回しにしてしまいませんか??)
でも、強くなったり弱まったりしながらも、少しずつ痛みはだんだん増してきて。
特に、外から帰った後はかなり痛みが強く、物を食べるのに苦労するほどに。
痛みが気になる頻度も、どんどん高くなります。
さすがに自分でも2か月も引きずることになるとは思っていなかったため、ようやく受診することにしました。
ついに受診、診断結果と痛みの起こる原因は??
どこを受診すべきかは分からなかったのですが、耳の奥に痛みを感じていたのでまずは耳鼻科を受診しました。
最初に耳の中をのぞく先生。
「中は、きれいですね。耳は問題なさそうです」
次に、私の耳の穴の前あたりを押さえ、
「はい、口開けてみて」
ゆっくり口を開けると、先生の指の当たっているところに鈍痛が。
「ちょっと、痛いです」
「うん、これは顎関節症ですね」
「顎関節症?」
「顎を動かす筋肉が炎症を起こしている状態です。原因は、いろいろあるのですが……」
そこから先生はノートを取り出し、私に尋問開始。
仕事の内容、残業の有無、家族構成、趣味、PCに向かっている時間、どのような家事をしているか、ゲームをするか、どのくらいスマホを触っているか、睡眠時間は、毎日入浴するか……など、かなり細かく聞かれました。
私の回答をノートに書きつつ、どうやら一通りの質問を終えた先生。
●PCに向かっている時間が長い
●スマホやゲームを触る
●食料品のまとめ買いをする
に丸をつけ、私に見せました。
「顎関節症の主な原因の一つはストレスと、歯をくいしばる、噛みしめる動作です。PCやスマホ、ゲームなどを触っている時、人は意外と歯を噛み締めているので気をつけて。あと、まとめ買いで重いものを持つときも、かなり力が入っているので荷物はご主人やお子さんに持ってもらって」
「はい」
「それと、基本的に顎を休めることが重要です。話す・食べるも極力なしで」
「え?!」
「話すときは、大きな声を出さない。怒鳴るのは厳禁です。お子さんを叱るとき、気をつけてくださいね」
自分の1日を振り返ってみると。
『もう7時半過ぎてるんだけどー、起きなさい!!』
『玄関にカバン置きっ放しにするなって毎日言わせない!』
『なんでまだお風呂はいってないの!』
『このプリント、提出期限昨日じゃん。なんで今持ってくんの??』
……毎日毎日、怒鳴る内容に事欠かない日々。
これは、結構大変かも。
「食べるときは、硬いものは今は避けてくださいね」
どうやら、生活習慣を見直すことが治療に重要なようです。
子供を怒らないのは結構大変かも??
ママ世代に多い顎関節症。がんばり過ぎは厳禁です
「実は顎関節症って、お母さんにも多い病気なんです。力が入ることが多いから歯をくいしばるし、ストレスも多いし大きい声も出すし。本当は、痛みが1週間続いたら受診が必要です。忙しいからって、2ヶ月もほっておいたら、ダメですよ」
と、先生。
また、寒さを感じると口を固く閉じがちなので、この季節は痛みが出やすいとのこと。
そして、人は寝るときにダメージから回復するので、睡眠時間が短いのも良くないそう。
確かに、
●子供を抱っこしたり重い荷物を持ったり、力を入れることが多い
●授乳や夜泣き、兼業の忙しさなどで睡眠時間が短くなりがち
●仕事でPCを使ったり、スマホを見たりする時間が長い
●子供を注意するとき、怒鳴ったり大きな声を出したりする機会が多い
●日々のストレス(原因はいろいろでしょうが……)
これらの項目に複数当てはまるというママは多いのではないでしょうか?
顎関節症を患っているママが意外と多いというのも頷けます。
「慌てて病院に駆け込むほどの症状がないため、放置される方も多いのです。でもひどくなると手術が必要になることもあるので、痛みが1週間続いたら、受診してほしい。忙しいかもしれませんが、がんばり過ぎたり我慢しすぎたりしないで」
とのことでした。
また、顎関節症は、成人の2人に1人は経験するといわれているほどで、特に20~30代のママ世代の女性に多い病気だそう。
大したことない痛み(通常の生活を送れる程度の痛み)だと、ついつい軽視して後回しにしてしまいがちですよね。
でも、ほおっておくと後々大変なこととなることもあります。
違和感や痛みが続いたら、早めに受診しましょう。
私は耳鼻科を受診しましたが、基本的には歯科や口腔外科などでみてもらえるようです。
(調べてみると、初期治療のガイドラインなども日本歯科医師会が発行していました)
あごを酷使しない生活開始。結果は?
当日は炎症を抑える薬をもらい、口の動きに気をつけて、なるべく動かさないようにする日々がスタート。
自分でも気づかなかったのですが、改めて意識してみると、どうやら私は仕事でPC作業をして入れるときにかなり強く噛み締めていたようです。
今ではPC作業中は意識して、口は閉じても歯は閉じないようにしています。
※知らなかったのですが、口は閉じていても、上の歯と下の歯がぶつかっていない状態が通常の状態だそう。
私は口が閉じているときにいつも上の歯と下の歯が当たってしまっているらしい。
あごはもちろん、歯にとっても良くないそうなので、今は気を付けています。
その結果……
1週間ほどで、かなり痛みが改善。
2週間後にはほぼ完治。
今日は、久しぶりに大きなあくびをしました。
どうやら、痛みがあるので、自分でも無意識のうちにあくびを抑えていたよう。
久々に思いっきりあくびをした時は、かなり快感でした。
痛みはありませんが、再発防止もかねて、あごを使い過ぎない生活は今でも心がけています。
2人に1人が経験があるという顎関節症。
みなさんも、気を付けてくださいね。