【後編】目を向けるべきは関わってほしくない子よりも息子だと気づいた~見極める力を育てたい~

前編からのつづき
前編では、息子の小学校入学を前に、成長過程に付き合うお友だちは大切だと考えだしたら、息子とあまり関わってほしくない子が気になり始めた話をしました。
ネット検索すると、ほらね、同じような気持ちのお母さんって結構いるんだなと妙に納得するとともに、他にも、お友だちの家なのに自宅のように好き勝手する(冷蔵庫を勝手に開けたり夜遅くまで居座るなど)、何かと命令する(お小遣いを請求する子も!)、誰かの悪口ばかり言う子などとの関わりを心配・お困りの方もいるのだと知って、私だったらどうするだろうと考えさせられます。

その一方で、まだ親や先生の目が届いている今だからこそ、息子自身がお友だちとの関わり方を学ぶためにいろんな子と遊び、時にはトラブルも経験していってほしいとも思います。
きっとまだ息子が6歳で、トラブルといっても深刻ではないからでしょうね。



思い出した、小学生の頃の私の話


熱中していたことが、突然消えた
小学校5年生の、夕方5時には暗くなるくらい日が短くなった頃でした。父が「明日、部活を辞めてきなさい!」と怖い顔で言ったシーンを急に思い出したのです。
隣には完全に父に同意した顔の母・・・

私は小学生の頃、とても活発で毎日学校と部活動(運動部)が全てでした。
通っていた小学校は小さくて生徒数が少なかったので、複数の部活動を同時期に行うことができず、春はソフトボール部、夏は陸上部、秋と冬はバスケットボール部というように季節によって活動する部が変わりました。
でも運動をしたい子は全ての部に入るので、結局は何部にいても同じメンバー。なんとなく、「運動部の子」というグループができてきます。

1年の運動部活動の中で活動期間が一番長かったのはバスケットボール部で、先生は非常に熱心な指導をしていました。熱くなりすぎて、毎日終わるのは夜8時頃。それから着替えて子どもたちだけで歩いて帰宅し、お風呂、ご飯、宿題をこなしていると寝るのは真夜中でした。
そんな毎日が続くと、当然両親は私の体を心配しますし、小学生の女の子だけで夜道を帰ることも親にとっては大問題。それで、もう辞めなさい!という結果になったというわけです。あの怒った様子から今推測すると、私の知らないところで学校にクレームを出しても改善しなかったのかもしれません。
バスケットボール部、というよりは「運動部に所属していること」をやめたくはなかったけれど、私は厳しい親が怖くて従いました。それに、部活動の帰りに仲間と夜道を歩いていると、いつも途中まで母が迎えに来ていて「あ、お母さんまた来てるよ」とみんなに少しからかい気味に言われるのがすごく恥ずかしかったから、あの思いから解放されたかったのです。




新しい友達、新しい遊び
部活動があったので、習い事は何もしていなかった私。
翌日から、学校が終わると明るいうちに帰宅して、それから夕飯までの自由時間ができました。
外で遊ぼうにも、縄跳びやドッチボールを一緒にするようなアクティブな子はみんなバスケットボール部で練習中。
だんだん関わることもなくなり、学校でもそれほど仲良くしなくなっていきました。そして今までとは全く違うタイプの女の子たちと遊ぶようになりました。
オシャレに興味がある子は雑誌を見て真似ていたり、大型ショッピングセンターへ行って可愛いものを色々見て回ったあと、お菓子やアイスクリームを買って食べたり、親に秘密があったり・・・私にとっては全てが新鮮でした。
だんだんそれが普通になっていくうちに、私も色付きリップをしてみたり、少し年上の男の子が気になってみたりするようになっていました。すごく楽しかったかというと、そうでもなかったように思います。部活動をしていた頃は帰宅時間が遅くてイライラする両親でしたが、今度は遊ぶ友達や場所、色付きリップに文句を言うようになりました。特に警察官だった父は、誘拐や犯罪の話を怖い顔で(真剣な顔だったのでしょうけれど、当時の私には怖かった)私に話すことがよくありました。親の心子知らずのその頃の私は、友達の話をすると嫌な顔をするし、部活をやめさせたくせに他の遊びをすると文句を言う両親に反発心しかありませんでした。
今でも絶対に親には言えませんが、あの頃、ショッピングモールの帰りに歩いていたら後ろから近付いてきた車からオジサンに「可愛いね。何年生?モデルになってみない?」と声をかけられたことがあります。絵にかいたような胡散臭い場面。「やだ!」とすぐに走って逃げたけれど、すごく怖かったです。

今はわかる。運動部へ復活
冬のある日。父が「バスケットボールがやりたかったら、戻っていいよ。思いっきりやりなさい。」と言いました。
当時の記憶は曖昧ですが、今さら?(といっても辞めていたのは2ヶ月ほどだったと思います)という反発心、今戻ってもレギュラーになれない、それに運動部の子たちがまた仲良くしてくれるかなという不安、そして、やった!やることができた!と思った気がします。複雑。でもすぐ走って学校へ戻り、先生に報告したのを覚えているのでトータル嬉しかったのだと思います。
両親の気持ちが今はとてもよくわかります。
小学生なのに毎日夜遅くまで部活動で疲れて、しかも夜道を歩いて帰る娘。心身ともに心配するあまり強引に辞めさせたら今度は別の心配ができてしまった結果、まだ部活動に熱中している方がましだったのでしょうね。
私、あの頃暇だったんだと思います。急に暇になって、でも熱中できるものがまだ見つからなくて気持ちも行動もフラフラしていたんだと思う。



少しわかってきた気がする。息子のお友だちとの関わりをどう見守るかについて


私の記憶の話は、付き合ったお友達がどうこういうものではありません。
あの頃は両親への反発心の方が勝っていたし、心配だからって「部活動やめろ!」はショックだったな、結局戻るんだったら練習続けていたらもっと左のドリブル上手になっていたのにと、未だに文句は残りますが、その後の私の友達付き合いや行動をみて、息子にも両親が私にしてくれた2つのことを参考にしたいと思います。
1.今している行動によってどんな危ないことに出会う可能性があるか伝える
 背伸びして赤い色付きリップしてオシャレしてショッピングモールをウロウロしていたらどうなるか?・・・
 そう、怖いオジサンに声を掛けられることだってあるのです。

2.熱中できることを与える
 小学生に暇(と思うこと)などいらないと実感しています。
 習い事、勉強、読書、運動。なんだって良いのですが熱中するものがあるほうが良いです。

関わってほしくない子がいても、友達付き合いを決めるのは息子自身です。
親としてはやきもきしますが、関わってほしくない子を近づけさせないようにするよりは、息子が熱中できるもの、集中してやれることを見つけるサポートをしてあげたいと思います。
目標に向かって頑張っている時、悪い方へは向いて行かないと思います。
それに何かを頑張って成功体験を積み、自信がついていけば、きっと簡単にパンチしてやろうなんて思われなくなるのではないかな。
まずは・・・空手を習ってみる?と聞いてみようと思います(笑)。

トラのママ
大相撲大好き年長さん息子の子育て真っ最中ワーママ
ツイッター:トラのママ@バネッサパースキー・ジャパン(@vperske_jp

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