ごきげんよう!Mamanです。
随分と久しぶりになってしまいましたが、夏休みも近くなってきたので、読書感想文について、私の考えをシェアさせてください。
最近の小中学校では、長期休みの宿題として読書感想文は必須ではない学校も増えたのかもしれませんが、宿題として課されたとき、あるいは、読書感想文でなくとも、推薦入試等で作文やエッセイ(小論文)が必要になった場合などにも参考にしていただけるかなと思うので、お付き合いいただけましたら幸いです。
「自分の体験を紐解く」「気づきの言語化」「アウトプットにつなげる」トレーニング
よく
「読書感想文は、あらすじだけ書いてはいけない」
と言われると思います。
では、何を書いたら良いのか?ということなんですが・・・それは、
「本のテーマに紐付く自分の体験と、そこから感じたこと・考えたこと」
ではないかと、私は考えています。
書くことのメインは「自分のこと」になるので、本のあらすじは「自分のこと」を説明するために必要な引用程度で良いのです。
この「自分のこと」つまり「実体験から感じたこと・考えたこと」を、自分の中から引っ張り出してくる作業、そしてそれを言語化する作業が、なかなかに苦しかったり難しかったりするので、「読書感想文は大変な宿題」と感じる親子が多いのですね。
でも、上手に書こうとせずに、自分の過去に旅するような気持ちで書いてみてください。親御さんもお子さんと一緒に、お子さんの思い出を追体験してみてください。
自分が過去に置いてきた、まだ言語化されていなかった想いを言語化できたら、そのときの自分が癒されるように感じたり、新しい気づきがあったり・・・きっと得るものがあるはずです。本は、その旅のきっかけになってくれるのです。
読書感想文は、読んだ本の内容と自分の体験を紐付けて、気づきを言語化する力を養います。
この力は、大人になってからも必要な、
「学び(インプット)を自分の体験に引き付けて「自分ごと」として考え、行動(アウトプット)を変えていく力」
につながっていきます。
大人になってから、というか・・・人生って、それがすべてですよね?
大人になってから何か学びたいと思っても、言語化やアウトプットをしないままだと、何をやっても
「本を読む・話を聞く・ノートを取るなど、学んで終わり。充実した気分は3日もすれば過ぎ去って、内容は忘却の彼方・・・」
となりがちです(自戒をこめております)。
テスト勉強も、教科書を読む・ノートをまとめる、などのインプットのお勉強で満足して終わってしまうと、たいして点数が取れませんよね?
問題演習・間違い直しなど、インプットした内容をアウトプットできるようにする勉強に時間をかけないと、点数につながりません。
読書感想文も、本の内容から自分の体験を掘り起こして気づきを言語化し、
「じゃぁ、これから自分はどうしていこうか?」
というアウトプットまでつなげるという意味では、同じことなのです。
自己肯定感が育まれ、過去の自分へ旅する「冒険」によって、大きく成長する夏になる
インプットで満足してしまい行動(アウトプット)が変わらないと、結果が出ないので、自己肯定感が下がっていきます(最近アウトプットをサボりまくっている私・・・どの口が言っているんだという話ですが・・・)。
そういった意味で、読書感想文に取り組むことは、読んだこと(学んだこと)を自分の体験に引き付けて考え、自分なりのアウトプットにつなげるトレーニングになり、自己肯定感を育んでいくことにもつながる、とても良い機会であるとも言えます。
大人に褒められることやコンクールで入賞することなどは、結果的に付いてくるかもしれないものであって、本当の目的はそこではありません。
もし宿題として課されているなら、ぜひ「自分のために」書いてほしいなと思います。
暑い夏・・・子どもの成長には「冒険」が必要です。
田舎の自然の中で未知の体験をすること、自転車で遠くまで行ってみること・・・「冒険」にもいろいろありますが、「ある本をきっかけに、自分の中に深く潜ってみること」もまた、かけがえのない「冒険」と言えるのではないでしょうか。
ミステリーやライトノベルをエンタメとしてサラッと読むのも良いですが、成長期にある子ども達は、自分を深堀りせざるを得ないような本に出会い、一人で深く内観する夏を過ごすと、秋を迎えたとき、顔つきが変わるくらいに内面が成長しているものですよ。
Maman
家庭教育コンサルタント
夫と大学生の息子・娘の4人家族。