前回、エナジードリンクに含まれるカフェイン量と、子どものカフェインの摂取目安についてお話ししました。今回は、実際の飲み物の量にすると、どのくらい飲めるのか調査してみたいと思います。
飲み物に実際に含まれているカフェイン量
飲料 | カフェイン量/100ml |
煎茶(浸出液) | 20mg |
番茶 | 10mg |
ほうじ茶 | 20mg |
ウーロン茶 | 20mg |
紅茶 | 30mg |
コーヒー | 60mg |
ココア | 6mg |
コーラ | 8mg |
※出典:日本食品標準成分表2015年版(七訂)より
コーラのみ出典:USDAのNational Nutrient Database for Standard Reference Release 28
コーラやココアといった、子どもの好きな飲み物にも含まれています。
では、これらの飲み物を子どもはどれくらい飲んでも大丈夫なんでしょうか?
カフェイン取りすぎの注意点は、ペットボトル!
子どものカフェイン摂取量については、カナダの保健省が推奨しているものを基準に考えてみたいと思います。
●4~6歳の子ども→45mg/1日以下
●7~9歳の子ども→62.5mg/1日以下
●10~12歳の子ども→85mg/1日以下
●13歳以上の子ども→体重1kgあたり2.5mg/1日以下
これに合わせて考えると、
4~6歳の子どもであれば、
・カフェインを含むタイプのお茶はコップ1〜2杯ほど
・コーヒーはあまり飲ませない方が良い
という感じになると思います。
ココアやコーラは、カフェインの含有量で考えるとコップで1杯飲む分には気にしなくても良さそうですね。
ただ、注意すべきはペットボトルでお茶やコーラを与えるとき。
外出先などでは便利なペットボトルですが、子どもに何を買うかはしっかり考える必要があるようです。
例えば、紅茶を500mlのペットボトルで与えてしまうと、それだけで150mgのカフェインを摂取することになります。
コーラであっても40mgと上限のギリギリに。
コップで1杯飲む程度なら問題はないですが、ペットボトルで飲ませる際には、お茶であってもその種類に注意した方が良さそうですね。小さな子どもに飲ませるときは、水か麦茶が安心です。
中高生でも取りすぎ注意!?勉強や部活の時は要注意!
中学生以降になると、コーヒーを勉強の合間に飲むこともあるかと思います。
例えば、45キロの中学生で考えると、カフェインの摂取量では112.5mgと、だいぶ増えます。
しかし、それでも紅茶やコーヒーをペットボトルで飲むと摂取量を超えてしまいます。
コーヒーをカップで飲む場合も、コーヒーカップ(120ml)ですと、1杯飲んでも問題ないですが、マグカップ(200ml)だと超えてしまいます。
また、コーヒーショップなどで頼む場合、ショートでも240ml、トールでは350mlにもなります。
SNSにアップするのにも大人気で、特に女子中高生は好きだと思うのですが、容量が多いので要注意!
中高生であっても、コーヒーを飲むときはカフェオレやカフェラテなど、ミルクや豆乳で割ったものの方がベターのようですね。
そして、部活をしていてたくさんのお茶を飲むときも要注意。
夏場の部活動では1日に何リットルもの飲み物を消費します。
家から大きな水筒にお茶を入れて持って行ったり、1.5リットルのペットボトルを持って行ったりすることが多いのではないでしょうか?
熱中症対策にも、たくさんの水分を取ることは重要です。
しかし、緑茶やウーロン茶で1.5リットル飲むと、カフェイン量は300mgとなってしまいます。
スポーツや部活動の時には、水・麦茶やスポーツドリンク(糖分が多いので薄めてもOK)にしましょう。
※汗をたくさん書く時にナトリウムを含まない水やお茶を持たせる際は、塩飴やタブレットを持たせるなど、食べ物での塩分の摂取を忘れずに!
カフェインの含有量がそれほど高くない飲み物でも、大量に飲む時はちょっと気をつけてあげてくださいね。
ついつい摂取量が増えてしまうカフェイン。
特に子どもの摂取量は、大人がちょっとチェックしてあげるようにしましょう。