社長一族の仲間入りを果たした浮気相手

実は人事面談の前日、私は栄子さんから電話をもらっていました。「夫は小池さんとの関係を認めず、あなただけを悪者にする作戦に出ると思う」栄子さんはそう言うと、義博さんが反論してきそうなことを想定し、その答え方や対応を練習しようと提案してくれました。義博さんとの離婚を考えていたとはいえ、私に協力を持ちかけ、助言までしてくれた栄子さんへの感謝を、一生忘れることはないでしょう。
すると、栄子さんは唐突に「面談は小柳人事部長でしょ?」と聞いてきました。「ご存じなんですか?」と返すと、彼女は「あら言ってなかったっけ、社長は私の伯父なのよ」と衝撃の事実を口にしました。

栄子さんと義博さんは、伯父である社長の紹介で知り合ったそうです。義博さんが異例の出世を遂げた背景には、社長一族に婿入りしたことも関係していたのかもしれません。それなのに社内で不倫をするなんて、一体どういう神経をしているのでしょうか。ちなみに、小池さんが不倫相手だと知ったのは、探偵を雇ったからだったそうです。ホテルでのディナーやバーでの密会・・・その後、タクシーで小池さんを自宅に送るところまでしか撮影できなかったそうですが、栄子さんはこの時点で完全にクロだと思ったと話していました。

「そのホテル、伯父のお気に入りで接待でもよく使うのよ。ちょっと調べてみても面白いかもね」栄子さんは、私にそう助言しました。「小池さんとのデートに使っている可能性があるんでしょうか」とたずねると、栄子さんは口元を緩めて「さぁ・・・でも、調べて損はないんじゃない?」と言いました。

私とのデートは、ほとんど家だけだったのに。それは、私が「会社の経費でデートなんてダメです」と言うタイプだったからでしょうか。それとも、ディナーに連れて行く価値すらない女だったということでしょうか。

私はふと、「そういえば次長も、あなたとのことは仕事で便利だから続けてるだけみたいですよ」という小池さんの言葉を思い出しました。今思い返せば、あれがすべてだったのかもしれません。惨めな気持ちがないと言えば嘘になるけれど、今は悔しい気持ちの方が大きい。こうなったら、私を都合よく利用してくれた落とし前、きっちりつけてもらうから!
ずっと騙されていたうえに、不倫相手としても本命ではなかったことを知った里穂さん。惨めな気持ちになるのも無理はありませんが、今は義博さんへの復讐を第一に考えるべきですね。
※ストーリーはフィクションです。登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:ねむりひつじ
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