義母がいなくなった寂しさを感じる

りん布団の下にあった手紙は、義母が生前、私に向けてしたためたものでした。そこには、義姉たちが遺産のことで迷惑をかけることを見越してお金をおりんに替えていたことと、私への感謝の気持ちが綴られていました。
あれから一周忌まで、義姉たちは一度も線香をあげに来ることはありませんでした。ひろみちゃん夫婦ですら、忙しい合間を縫って来てくれたのに、実の娘たちが来ないなんて信じられません。義母に頼まれた通り、仏壇のお世話はしています。でも、やっぱり寂しい。時折すごく義母と話したくなります。

吉雄さんは、私が義母を最期まで介護したことを本当に感謝してくれているようで、以前にも増して優しくなりました。「定年退職したらゆっくり旅行しよう、海外もいいな」そう笑いかける吉雄さんに、私は「そうね」と返します。

すると、「お母さん、ちょっといい?」と涼子が声をかけてきました。どうしたのか聞くと、涼子は嬉しそうな表情で、「今度、紹介したい人がいるの」と言いました。吉雄さんが震えながら「ま、まさか・・・嫁に?」とつぶやくと、涼子は満面の笑みで「うん!来年結婚する!」と言いました。

おりんのことは、義姉たちには話していません。どうせ話しても「金製ですって!?さっさとこっちに寄越しなさい」「コレ売れるのよね?早く売っちゃいましょう」と言うに決まっています。義母が残してくれた金のおりんは、私にとってお守りのようなもの。金色に輝くその音色は、毎朝手を合わせる私の心を癒してくれています。

私は仏壇に義母の大好物だったピザをお供えすると、ゆっくりと手を合わせて、こう語りかけました。「お義母さん、そっちでお義父さんと仲良く過ごしてますか?大好物も置いておくので、お2人で楽しんでくださいね」
義母がいなくなった寂しさは完全には埋められないけれど、金のおりんを鳴らすと、義母がそばにいてくれるような気がしますね。これからも義母が遺してくれたおりんを、大事に大事に守ってほしいですね。
※ストーリーは実話を元にしたフィクションです。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井 秋 編集:石野スズ
作画:ポジョ
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