子どものダイエットの目的は体重を減らすではなく未来を育てること。クリニック院長加藤先生に伺いました

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体型を気にしすぎの我が子。そこまで気にすることはないと思うけれど、こちらの言葉にイマイチぴんときていない・・・そんなとき、どういう風に接してあげればいい?今回は、たいや内科クリニック院長の加藤大也先生に子どものダイエットについてお伺いしました。

体型を気にする子どもへ、どんな言葉をかけてあげたらいい?

明らかに太っているようには見えないのに、
「私、太っているよね」
「もっと痩せたい」
「体重が増えるのが怖い」
お子さんがそう言うことがあります。保護者としては、すぐに「全然太っていないよ」と言いたくなるかもしれません。もちろん、それは愛情から出る言葉です。しかし、子どもが本気で悩んでいるとき、「そんなことないよ」だけでは、気持ちが届かないことがあります。

まず大切なのは、子どもの不安を否定しないことです。「太っていないから気にしなくていい」と言われると、子どもは「分かってもらえなかった」と感じることがあります。体型への不安は、実際の体型だけで決まるものではありません。友達との比較、SNSの加工された写真、服のサイズ、思春期の体の変化、誰かの何気ない一言が、子どもの心に大きく影響することがあります。
おすすめしたい声かけは、体型を評価する言葉ではなく、気持ちを受け止める言葉です。
「そう感じるくらい、何かつらいことがあったんだね」
「いつから気になっているの?」
「誰かと比べて苦しくなっているのかな」
「体のことを考えると、不安になることがあるんだね」
このような言葉は、子どもに「自分の気持ちを話していいんだ」と感じさせます。子どもは、自分の体の話をしているようで、実は「自分には価値があるのか」を確かめていることがあります。

避けたい言葉もあります。
「そんなに気にするなんておかしい」
「贅沢な悩みだよ」
「もっと太っている子もいるよ」
「今のままでかわいいから大丈夫」
励ましのつもりでも、子どもには届きにくいことがあります。特に「かわいい」「細い」といった外見中心の評価は、一時的には安心させても、「自分の価値は見た目で決まる」という考えを強めてしまうことがあります。
代わりに伝えたいのは、体の役割です。
「あなたの体は、学校へ行くため、笑うため、走るため、考えるため、好きなことをするために、毎日働いてくれているんだよ」
「体重は、あなたの価値を決める数字ではないよ」
「大切なのは、体を小さくすることではなく、元気に過ごせる体を守ることだよ」
こうした言葉は、子どもの視線を『見た目』から『生きる力』へ戻してくれます。
家庭の中で、体型を比較する会話を減らすことも大切です。きょうだい、友達、芸能人、親自身の体型について、「太った」「痩せた」「スタイルがいい」と日常的に話していると、子どもは体を評価されるものとして受け止めやすくなります。家族の会話を、「今日はよく眠れた?」「体は疲れていない?」「楽しかったことはあった?」という健康や心の話に変えていくことが、子どもの安心につながります。

また、体重計との付き合い方も見直しましょう。毎日何度も体重を測る。少し増えただけで落ち込む。食事量を極端に減らす。鏡で体型確認を繰り返す。こうした様子があれば、体重へのこだわりが強くなっているサインです。
成長期は、身長が伸び、筋肉や骨も増えるため、体重が増えること自体が自然な成長である場合もあります。ただし、体重の増え方や身長の伸び方には個人差があります。数字だけで判断せず、成長曲線、肥満度、身長の伸び、元気さ、睡眠、月経、学校生活、運動量などを総合的に見ることが大切です。必要に応じて、小児科で確認してもらうと、保護者も子どもも安心しやすくなります。

受診を考えるべきサインとしては、明らかに食事量が減っている、食べることへの罪悪感が強い、月経が止まる、寒がりになる、疲れやすい、イライラや落ち込みが増える、友人との食事を避けるなどがあります。このような場合は、摂食障害の初期サインであることもあります。早めに小児科やかかりつけ医へ相談し、必要に応じて心療内科、児童精神科、管理栄養士などにつなげてもらいましょう。
子どもにかける言葉で最も大切なのは、
「あなたは体型に関係なく、大切な存在だ」
と伝えることです。
体重の数字が増えても減っても、親の愛情は変わらない。その安心感が、子どもが自分の体を大切にする土台になります。見た目を直す前に、まず安心できる言葉を届けてあげてください。

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