[15]親友の彼氏|歌声に惹かれて恋に落ちた。親友として笑い合いながらもずっと胸に秘めていた恋心

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前回のお話

アユさんとサユリさんは大学の同級生で親友同士。男勝りなアユさんとは対照的に、サユリさんは小柄で守ってあげたくなるような女の子で男性からの誘いも多いものの、常にアユさんを最優先にしていました。そんなアユさんでしたが、密かに想いを寄せていたタクマさんから「サユリさんとの仲を取り持ってほしい」と頼まれ、好きな人の願いに応える形で承諾。やがてサユリさんとタクマさんは恋人同士になります。思わぬ形で失恋したアユさんでしたが、その後もサユリさんとの友情は変わりませんでした。そんな時、サユリさんから旅行に誘われます。はじめは2人きりで行く予定でしたが、話を聞きつけたタクマさんから頼まれて急遽4人での旅行に変更。タクマさんそっちのけで楽しい時間を過ごしたアユさんとサユリさんでしたが、それに不満を持ったタクマさんは「サユリさんが本当に好きなのはアユさんで、恋人関係はアユさんを自分に奪われないようにするためだった」と告白します。サユリさんが自分に恋愛感情を抱いていると知ったアユさんは動揺。その場から一旦離れロッジに戻ってきたアユさんは、涙を流しながらサユリさんと出会った時のことを思い出します。

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好きになったきっかけは歌声

大学に入学して間もない頃のこと。サークルの練習が終わった後、「さっき軽音サークルでボーカルやってた人だよね?」と、ふいに声をかけられました。私が「そうだよ~」と答えると、サユリは目を輝かせて「すごく素敵でした!」と褒めてくれました。

たまたま教室の前を通りかかったサユリは、私の歌声に引き寄せられてそっと中をのぞいたそう。その時、私がすごく楽しそうに歌っている姿を見て、声をかけずにはいられなかったようです。

サユリは照れながら「なんていうか、歌声に一目惚れしちゃいました!だからまた聴かせてほしくて・・・名前と学部、教えてもらえませんか?」と控えめにたずねてきました。そんなふうに言われたのは生まれて初めてで、思わず顔が熱くなる私。気の利いた言葉も出てこず、「めっちゃうれしーんだけど!」と、照れ隠しのような返事をしてしまいました。

そんな私を見たサユリはくすっと笑い、「て、照れてるの~?」とからかってきました。初めて会ったはずなのに、不思議と距離を感じることもなく、最初から一緒にいるのが自然でとても居心地がよかったのを覚えています。その後、お互いのことを話しながら歩いていると、サユリがふと「さっき歌ってたうた、ききたいなぁ」とリクエストしてくれました。

愛のかたちはちがうけれど私はあなたの愛し方がいい。いつでもどこでも遠くても夢の中でも会えたならー・・・この歌は、私にとってもサユリにとっても大切な曲。この曲を歌うたび、自然とサユリのことを思い出します。そんなことを考えていると、ふと誰かに名前を呼ばれたような気がしました。

サユリさんの恋は、きっとこの瞬間から始まっていたのでしょう。好きになる気持ちに性別は関係ありませんが、それでもサユリさんは自分の想いが普通ではないかもしれないと感じ、気持ちにそっと蓋をして、親友としてアユさんのそばにいようとこの頃から決めていたんですね。切なすぎて胸が締めつけられます。

※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:コハダさんさん

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