[8]姉と比べられて育った私|今の姪の姿は紛れもなく昔の自分。助けて欲しくて自分を呼び出したのだと気付く

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前回のお話

非の打ち所がない姉サナさんを持つユイナさんは、幼い頃から姉と比べられる日々に苦しんでいました。最初は追いつこうと必死に努力したものの、圧倒的な差を突き付けられ、追いかけるのをやめてしまいます。サナさんはその後、県内トップ高校から超難関大学と華々しい道を進みますが、ユイナさんは高校卒業後は進学せず、フリーターをしながら彼と同棲を始めるという正反対の道を選びました。決して立派とは言えないものの、彼氏と同棲しながら幸せいっぱいの生活を送るユイナさんでしたが、ある日彼氏の浮気が発覚。ユイナさんは通帳を手に取ってその場から走り去り、1人で生きていこうと引っ越しを決意。それから10年の月日が経ったある日、サナさんの娘ユメちゃんから電話がかかってきます。電話の内容は「日曜日におばあちゃんの家に来てほしい」というもの。ユイナさんは放っておくことができず、指定された日に渋々実家に帰省するのでした。

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姪が自分に伝えたかったこと

突然かかってきた姪ユメちゃんからの電話。今まで一度も会ったことがないのに、「再来週の日曜日におばあちゃんの家に来てほしい」なんて、何事かと思ってしまいました。放っておくこともできず渋々実家に帰ると、今日この場で会うのが初めてというような態度をとるユメちゃん。私は何が何だか分かりませんでした。

私に電話をしたこと自体あまり知られたくなさそうだし、どうしたものかと考えていたその時、ドアをノックする音と、「ユイナさん?」とユメちゃんが私を呼ぶ声が聞こえました。私は驚きのあまり体をびくっとさせて、思わず「わ、ハイ!」と間抜けな返事をしてしまいました。

恐る恐るドアを開けると、ユメちゃんは淡々とした様子で「おばあちゃんがご飯できたから呼んできてって言ってました」と言いました。この前の電話のことなどなかったかのような態度に、私は意を決して「あの、この間の電話は?何かあったんじゃないの?」とたずねます。

ユメちゃんは少し間を置いて「皆とご飯食べたらわかります・・・先行きますね」と言うと、さっさと階段を下りていきます。私は訳が分からず、「どういうこと・・・?」と慌ててユメちゃんの後を追い、リビングに入りました。

ユメちゃんが私を呼び出した理由は、すぐに分かりました。全員がリビングに揃うと、ソウマくんがおもむろに「ぼくね、この間のテストで満点だったんだ!」と胸を張って自分の功績を話し始めました。

すると母は「あらぁ~すごいのね!ソウマちゃんのママもずーっと満点だったのよ!」と声を高くして褒めちぎります。気分を良くしたのか、ソウマくんは続けて「あと運動会のリレーも!クラスで2人しか選ばれないんだよ!」と嬉しそうに言いました。母は「あらぁすごぉい!運動も出来るのね!ママとそっくり!一緒だわ~」とさらにソウマくんを褒めたたえます。

ひと通りソウマくんを褒めたかと思うと、母は今度はユメちゃんの方を向き、「ユメちゃんは?ユメちゃんはどうなの?」と聞いてきます。ユメちゃんは何も答えず、暗い表情でうつむくだけ。

姉が「・・・うん、ユメも頑張ってるよ」とフォローしますが、すぐにソウマくんが「えー!?ユメこないだパパに怒られてたじゃん!どうしてこんなこともできないんだ?って~」と、バカにするように鼻で笑いました。

「ぼくはいーっつも褒められるんだ!お前はパパの自慢の息子だよって」とソウマくんが言うと、母は笑顔で「あらあら大丈夫よ~ユメちゃん!今はダメでもママみたいになれるわ!お勉強も運動も完璧なママの子なんだから!」と、プレッシャーをたっぷり与えつつも励ましました。

ユメちゃんは、私にこれを知ってほしかったのです。そこにいたユメちゃんは、まぎれもなく昔の私。常に姉と比べられ、期待に応えられないと、自分という人間を認めてもらえない。ずっと誰かに助けてほしかったのだと思います。だからあの日、私に電話をかけてきたのでしょう。

ユメちゃんがユイナさんに伝えたかったのは、このことだったんですね。今のユメちゃんは、紛れもなく昔のユイナさん自身。常に姉と比べられ、誰にも認めてもらえず、苦しい思いを抱え続けてきました。まさかユメちゃんまで、同じ気持ちを味わっているなんて・・・信じられません。

※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。

原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:コハダさんさん

最新のコメント
  • ,,, より

    姉は人として欠落したサイコパスだよね,,,ほんとにできる人ってもっとまわりが見られるよね。周りにできない人を置いとくのが安心なんじゃない?

  • ななみ より

    この状況を見ても母に注意しない姉も母と同じ残念な母親なわけだ。

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