子どもが産まれても亭主関白は変わらない

結婚して義母が家庭に入ったことがきっかけで、亭主関白化してしまった義父。働いていない妻が、夫が求めるレベルまで家事をするのが当たり前という考え方に、義母はどんどん疲弊していったと言います。
それでも息子のコウが産まれたときは、涙を流して喜んでくれたそうです。その姿を見て、義母は心から「あぁ、産んでよかった」と思ったと言います。・・・しかし、本当の問題はここからでした。

義父は、コウが体調を崩すたびに「こんなに体の弱い子なんて!お前の血が弱いからだ!」と義母を大声で罵りました。子どもが体調を崩すのは当たり前のこと。しかし、子育てにほとんど関わっていない義父にはそれが理解できず、ただ一方的に義母を責め立てたと言います。

しまいには「俺の血をしっかり受け継いでいたらこんなに弱いはずはない!」と、まるでコウが体調を崩す原因がすべて義母にあるかのように声を荒げました。その後も、「義母が弱い子を産んだせい」「こんなに泣くなんておかしい」「どうしてもっとちゃんとした子を産めなかったのか」コウに何か起こるたび、義父はすべてを義母のせいにして責め続けたそうです。

義母の話を聞いた私は、思わず「・・・ひどい」と声を漏らします。「その時逃げようとは思わなかったんですか?」そうたずねると、義母は少し間を置いて「もちろん思ったわよ、だけどコウも小さかったし、私も働いてなかったから行動に移せなくて」と答えました。当時の記憶がよみがえったのか、そう話す義母の表情はどこか悔しそうでした。

両親はすでに他界しており、頼れる実家もない。さらに当時は今ほど整った救済制度もなく、義母はどこにも助けを求めることができなかったと言います。義母がコウを産んだのは、今から30年前。令和の今でこそ、モラハラやDVから逃れるための支援や制度がありますが、当時はそうした選択肢すら持てなかったのです。
今は女性の社会進出も進み、離婚しようと思えばすぐに行動に移せる環境が整っています。しかし義母が若い頃は、社会進出も救済制度も十分とは言えない時代でした。そんな環境の中では、逃げる選択肢すら持てず、ただ耐えるしかなかったのですね。
※ストーリーは実体験を元にフィクションを加えた創作漫画です。
登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。
創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:マキノ
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