花粉症の治療「舌下免疫療法」って知ってる?わしお耳鼻咽喉科院長鷲尾先生にお伺いしました

アイコンイメージ

最近周りで増えてきた花粉症治療「舌下免疫療法」ってどんな治療なの?期間や向いている人、向いていない人とかあったりする?そんな疑問について、わしお耳鼻咽喉科院長の鷲尾有司先生にお答えいただきました。

花粉症の治療はどんなのがあるの?

春につらい時期が毎年来てしまうのが花粉症。年々、花粉症の低年齢化も進んでいます。また、お子さんの場合、大人に比べて長い年数のつらい時期を繰り返してしまいます。では、国民病ともいわれる花粉症にどんな治療法があるか知っていますか?

鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版(第10版)~通年性鼻炎と花粉症~では第2世代抗ヒスタミン薬などの内服薬、点鼻ステロイド薬を中心に行う薬物治療、レーザー治療などの手術による外科的治療に加えて、アレルゲン免疫療法の3つの治療法が主にスギ花粉症の治療として推奨されています。

アレルゲン免疫療法は最新の治療法?

アレルゲン免疫療法には2種類あって、皮下免疫療法と舌下免疫療法があります。
2種類の違いはアレルギーの原因物質であるアレルゲン(抗原)の投与方法の違いです。皮下免疫療法は皮下すなわち注射によってアレルゲンを投与する方法、舌下免疫療法は舌の裏(舌下)から抗原を吸収させる方法です。免疫療法の歴史で、皮下免疫療法の方が実は古くからある治療法なのです。世界では100年以上前から報告のある治療法で、日本でも、当時は減感作療法といわれ、60年ぐらい前より行われていました。

一方、舌下免疫療法が行われるようになったのが世界では40年ぐらい前になります。日本では、遅れること30年、2014年よりスギの舌下免疫療法がスタートしました。そして今ではダニアレルギーとスギ花粉症に対して健康保険適応が認められています。

アレルゲン免疫療法とはどんな治療法?

症状緩和を目的とする他の治療法と異なり、アレルゲン免疫療法は、体質そのものを改善することを目標にした唯一の治療となります。アレルゲン特異的免疫療法ともいわれ、スギ花粉症であれば、スギ花粉のみ(特異的に)をターゲットにした治療です。

アレルゲンを体内に少しずつ入れていってアレルギー反応を起こさない、または起こしにくい体にしていきます。体内に入れる方法に皮下免疫療法(皮下法)と舌下免疫療法(舌下法)の2種類があります。どちらも強いアレルギー反応が起こらないように注意しながら、年単位で継続が必要な治療です。

花粉症なら誰でもアレルゲン免疫療法が出来るの?

一番のポイントは正しくアレルギーの診断がついていることが必要となります。自己申告の花粉症や「花粉症っぽいですね」とか「花粉症かも」といった診断では適応となりません。専門医のもとで正しくスギ花粉症、またはダニアレルギーと診断された方のみが適応になります。

また、5歳以上であれば適応になります。しかし、正確な診断に血液検査が必要であること、皮下免疫療法は注射であること、舌下免疫療法でも飲み忘れが多いと十分な効果が得られにくいこと、などを考慮すると、実際の医療現場では小学校入学後からの治療開始が多いです。

この記事をSHAREする

この記事をSHAREする