中学受験も部活も、自分の希望は一切通らない

私の母が何より大切にしているのは弟のカズキ。それは幼い頃から当たり前のことで、私の人生はカズキを支えるためにありました。カズキが駄々をこねれば、たいていのことは思い通り。けれど、その裏で私がどれだけ我慢してきたのかを、母もカズキも知ろうとしません。幼い頃から母親にお姉ちゃんであることを強く押し付けられた私は、カズキのために自分を犠牲にすることが当たり前になっていました。
私が中学校に上がった時もそうでした。「お母さん!私、吹奏楽部に入りたいんだけどいいかな?」興奮気味に話す私に、母は「無理よ、カズキが中学受験するのよ?お金がかかる部活は諦めなさい」と冷たく言い放ちます。この時もカズキが優先されたせいで、私の希望はあっさり切り捨てられてしまいました。

「・・・え?カズキ中学受験するの?」思わず聞き返すと、母は当然のように「そりゃ男の子だもの」と言いました。それだけでは納得がいかず「でも私が受験したいって話した時は、お金ないから無理って・・・」と訴えると、母は「それはそうよ、カズキにお金がかかるんだから」と私の目を見ることなく言いました。

「どうして私はダメでカズキはいいの!?私だって好きなことさせてほしい」必死に訴えましたが、母には届きません。それどころか、「マサミに必要なのは早く自立することよ、お母さん、あなたのこともしっかり考えてるんだから」と、言葉巧みに言いくるめられてしまいました。

「だから吹奏楽部は諦めてね、これからカズキにもっとお金がかかるから」母のその言葉に、頭を殴られたような衝撃を受けました。カズキは男の子だから、何でも許されるの?女の子の私は、ただカズキの希望を叶えるために生きているの?胸に溜まった思いを堪えきれず、私は母に「ねぇ、もし私が男の子だったら、お金をかけてくれたの?」と問いかけました。

すると母は「何を言ってんのよ~」と冗談っぽく笑うだけ。結局、私は吹奏楽部を諦め、お金のかからない合唱部へ入部。そしてカズキは私立中学に入学し、希望通りサッカー部に入りました。学校生活が始まってからも、母はカズキが優先。私の発表会があっても、後からカズキの送迎が入れば迷わずそっちを選びます。いつからか「大丈夫だよ、カズキを優先してあげて」という言葉が、私の口癖になっていました。
中学受験も部活も、自分の希望は一切通らない。これほど露骨にカズキさんばかりにお金をかけられたら、いい気はしませんよね。けれど、どれだけ訴えても、母親の答えは決まって「カズキは男の子だから」。その一言で、マサミさんの気持ちはすべて切り捨てられてしまうなんて切なすぎます。
※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:のきわだ 編集:石野スズ
作画:みつけまま
2020年生まれ長男・2023年生まれ次男を育児中のワーママです。
育児の記録のため、絵日記をゆるゆると描いています。
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