有名企業への就職を機に、地元での評価が上がった夫


地元の人たちはみんな顔見知りで、子どもの頃からずっと一緒に育ってきた正志たち。しかし、総一郎さんは地主の長男でリーダー的存在。妹である聡子さんは見た目も良く、当時はアイドル的存在だったそうです。一方、正志と裕二さんは決して目立つ方ではなく、クラスの端っこにいるようなタイプ。総一郎さんたちのグループからは常に下に見られていたそうです。
そんな関係に変化が訪れたのは、正志が就職したという噂が地元に広まった頃でした。有名企業に就職した正志は、地元でちょっとした時の人になっていたそうです。総一郎さんは、自分より下の存在だと思っていた正志が誰もが知る有名企業に就職したことを耳にすると、「えっ、アイツが・・・!?」と複雑そうに驚きました。

その後、裕二さんは美沙ちゃんと結婚して『スーパー佐伯』を継ぎ、正志は私と結婚しました。その頃には正志はすでに地元を離れており、自分が地元で話題になっていることも知らないまま日々を過ごしていました。

聡子さんが結婚を機に東京へ嫁ぐことになったときは、迎えに来た夫が高級外車に乗っていたこともあり、地元では「さすが聡子!」と大きな話題になったそうです。特に女性陣の盛り上がりはすさまじく、聡子さんの姿に都会への憧れを重ねる人も少なくありませんでした。

その後は、正志の地元の同級生たちも結婚や出産を経て生活がひと段落し、次第に新しい話題が少なくなっていきました。そのような背景もあり、最近はもっぱら総一郎さんの嫁探しや多田家の後継ぎ問題といった話題ばかりだったそうです。そんなとき、同窓会の席で「聡子さんが離婚して地元に戻ってきた」という話が持ち上がりました。

田舎という土地柄もあり、離婚はそれだけで珍しい話題。何より昔からアイドル的存在として注目を集めてきた聡子さんの話だったため、みんな一気に引き込まれたそうです。すると、その話を隣で聞いていた正志に向かって、総一郎さんがぽつりと言いました。「聡子もな、あんなわけわからん都会モンと結婚するんじゃなくて・・・」

「正志みたいな地元の優秀なヤツと結婚すればよかったのにな、多田家にふさわしいのはお前だったよ」長年、地元のリーダー的存在だった総一郎さんから突然そんな言葉をかけられ、正志は一瞬戸惑った表情を見せました。けれど、認められたことが嬉しかったのか、まんざらでもなさそうな笑みを浮かべました。
学生時代に散々見下していた相手を、有名企業に就職したというだけで「聡子の結婚相手にふさわしかったのは正志だ」と持ち上げる総一郎さん。都合がいいにもほどがありますよね。しかしその一方で、正志さんもまた、長年リーダー的存在だった人物に認められたことが嬉しかったのか、どこかまんざらでもない様子。学生時代のコンプレックスが、大人になった今も心の奥に残っていたのかもしれませんね。
※ストーリーはフィクションです。 登場人物や団体名は仮名であり、実在の人物や団体等とは関係ありません。 創作漫画としてお楽しみください。
原案:ママ広場編集部 脚本:船井秋 編集:石野スズ
作画:dechi
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総一郎の言うことを真に受けて、確実に正志は不倫してる可能性が高いと思います。
え?それを真に受けたって訳?